盲目のピアニスト?
ようやく職員室についた……。
階段を上がり左に曲がればすぐに職員室。
しかしこの間に三回も道を間違えている。
俺がいなかったら
どこに行っていたんだろう。
まぁ、目が見えないんだ、仕方ないのかもしれない。
横に目をやると女生徒は不安げな顔で扉の前に立ちつくしている。
今度は扉を人と思ってるのか?
「どうした?ついたぞ職員室。」
「あっ、そうでしたね。スイマセンでした、道案内までさせちゃって。」
「まぁ、それは良いけど、そう言えば何の用で職員室に来たかったんだ?」
「……いえ、そんなたいした用じゃないんです。それより本当にありがとうございました。……あの、最後に一つだけいいですか?」
「ん、何だ?」
「名前教えて貰っても良いですか?」
「…一二三(ひふみ)だ、一之瀬一二三。変わった名前だろ?」
「そんな事ありません、とても素敵な名前だと思います。一二三さんとお呼びしても良いでしょうか?」
…その時何故か少しだけ笑顔がこぼれた。
そう言われて嬉しかったのだろうか。
「お前の名前は?」
「あっ、申し遅れました。私の名前は眼目です、眼目(さっか)奏。私の苗字こそ変わってますよね。」
…眼目、初めて聞く名前だな。
確かにこの苗字と比べたら俺の名前はたいして珍しく無いのかもな。
「おっと、早く入らないと昼休み終わっちまうぜ。」
「…そうでした。今日は本当にありがとうございました。一二三さんの事も少し分かった気がします。……それでは失礼します。いつかご縁があれば今日のお礼をさせて下さい。」
そう言い残すと彼女は扉を開け職員室へ入って行った。
……何だろうこの感じ。
俺は不思議な違和感を覚えた。
……パタン、扉が閉まる音が俺の頭の中に響き渡る。
階段を上がり左に曲がればすぐに職員室。
しかしこの間に三回も道を間違えている。
俺がいなかったら
どこに行っていたんだろう。
まぁ、目が見えないんだ、仕方ないのかもしれない。
横に目をやると女生徒は不安げな顔で扉の前に立ちつくしている。
今度は扉を人と思ってるのか?
「どうした?ついたぞ職員室。」
「あっ、そうでしたね。スイマセンでした、道案内までさせちゃって。」
「まぁ、それは良いけど、そう言えば何の用で職員室に来たかったんだ?」
「……いえ、そんなたいした用じゃないんです。それより本当にありがとうございました。……あの、最後に一つだけいいですか?」
「ん、何だ?」
「名前教えて貰っても良いですか?」
「…一二三(ひふみ)だ、一之瀬一二三。変わった名前だろ?」
「そんな事ありません、とても素敵な名前だと思います。一二三さんとお呼びしても良いでしょうか?」
…その時何故か少しだけ笑顔がこぼれた。
そう言われて嬉しかったのだろうか。
「お前の名前は?」
「あっ、申し遅れました。私の名前は眼目です、眼目(さっか)奏。私の苗字こそ変わってますよね。」
…眼目、初めて聞く名前だな。
確かにこの苗字と比べたら俺の名前はたいして珍しく無いのかもな。
「おっと、早く入らないと昼休み終わっちまうぜ。」
「…そうでした。今日は本当にありがとうございました。一二三さんの事も少し分かった気がします。……それでは失礼します。いつかご縁があれば今日のお礼をさせて下さい。」
そう言い残すと彼女は扉を開け職員室へ入って行った。
……何だろうこの感じ。
俺は不思議な違和感を覚えた。
……パタン、扉が閉まる音が俺の頭の中に響き渡る。
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