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エルファ・人形残酷物語1

[406]  ぐうりんぼ  2009-02-26投稿
 人間と同じように動いたり喋ったりする人形たち。

 エルファも、その1人だ。

 身長が約50?。


 小さな顔に、カールがかった長い金髪。

 宝石のようなパッチリとした眼。

 キリリと引き締まった口元。

 スラリとした体格。

 その美しい姿で多くの人々を魅了している。

 大富豪のマルシア夫人に大事にされているエルファ…

 良家の令嬢の如く、毎日楽しく贅沢に暮らしていた。

 なのに、どこか欲求不満な様子だ。

 特注のステキなお部屋を用意してあげた。

 豪華な家具や衣装も与えてあげた。

 美味しいご馳走を毎日、お腹いっぱい食べさせてあげている。

 何不自由ない生活をしているのに、どうしたのだろう?

「いったいどうしたのエルファ?」


 2人だけの語らいで、マルシアはエルファに質問してみた。

「…」

 エルファは黙り込んで、何も返事しない。

 マルシアはジッとエルファの顔を見つめる。

 なるほど…

 そうなのネェ。

 うなずくマルシア。

「1人ぼっちでいるのが、とても寂しいのネェ?」

 エルファはハッと、マルシアに振り向いた。

「マルシア…サマ」

「ステキな男性を紹介してもらおうかしら?」

 ジッとマルシアを見つめていたエルファ…

 喜びもせず、目をそらした。

「オトコハ…、イラナイノ」

「じゃあ、誰を欲しいのかしら?」

「コドモガ、ホシイワ」

「結婚もしないのに?」

「コドモタチニ、カコマレル、ダケデ、イイノ」

「じゃあ、どんなタイプの子供がイイかしら? 男の子? 女の子?」

「ワタシニ、ヨクニタ、カワイイ、オンナノコ、タクサン、ホシイノ」

「そう、分かったわ」

 

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