携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> その他 >> あの日の夜?

あの日の夜?

[402]  2009-03-02投稿
派手な化粧がキツイ顔立ちをよりキツくさせ鋭い目付きは思わず目をそらしてしまう程迫力があった。
「何してんねん…」一人の男に向かって言うと皆私やキョウから離れ、下を向き困った様な顔で黙ったままだった。私は慌ててキョウの側へ行った…「大丈夫?いける?」 私に向かってキョウは必死で問かけてきた。

そんな様子を見てその女は溜め息をつき私達に向かってクシャクシャに丸めた一万円札を投げてきた。「タクシー代。 早く帰り」 吐き捨てる様に言うと私達の腕をつかんでドアの方に突き飛ばした。その勢いのまま私とキョウは必死でその場から逃げた…裸足のまま。 走りながらまだ流れる涙を止める事が出来ない。 キョウとつないだ手をきつく握った時初めて気付いた。キョウも泣いていた 声も出さず大きな瞳からは静かに涙がポロポロ落ちていた…
私は胸がはりさけそうになって謝り続けた 「ごめん。ごめんな キョウ。私は大丈夫やったよ」 言葉もなく静かに頷きながら必死に笑顔を作ってキョウは私の無事を確認すると「良かったぁ」
かすれた声で呟いた

感想

感想はありません。

「 優 」の携帯小説

その他の新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス