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4の呼吸 4-5

[537]  SABLA  2009-03-03投稿
 阿部は急いで彼女に近付いた。
 
 
「な、何ですか!?いきなり?」
 
 
「すみません、私達は戸塚警察署のものです。あなたが佐藤静子さんですよね?」
 
というのも、一応の確認だった。
 
 
「えぇ、そうですけど・・・」
 
そう言って、彼女は少し考えてから、閃いたように状況を理解した。
 
「あっ。もしかして、北澤君の件ですか?」
 
 
「お察しの通りです。」
 
 
「わかりました。じゃあ応接室に。そこで話しましょう。」
 
 
「いえ、ここで結構です。聞きたいことはすぐ終わるので。」
 
 
そういわれると、佐藤としてもせっかく親切にしたのに、という感じで少しがっかりした。
 
 
「そ、そうですか。」
 
 
「では、まず北澤君の交友関係をおしえてくれますか?」
 
 
木戸が話を切り出した。
阿部は喫茶店での彼の推理を思い出していた。
 
 
「確か・・・」
 
すると、佐藤が一瞬声を詰まらせた。
 
 
「確か、渡辺君とは非常に仲がよかったと思います。同じサッカークラブでしたし・・・」
 
 
「本当に・・・」
 
というと、佐藤の顔は少しずつ俯いていった。
 
 
「明るい子だったのに・・・。」

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