無音
雪が舞っている。音も立てずに深々と。
「またか…チッ」
腹立たしさで、思わず壁を殴った。
「えぇ。手口は前回と同じです。ざっと見たところですが、恐らく今回も手がかりは期待できません。」
思わず深いため息が出た。室内だというのに、外の雪の影響で吐く息は白い。さらに、タイル張りの床も、寒さを増長させていた。 「よく調べろ。」
窓から降り注ぐ雪灯りが、床を照らす。蒼白く生気のない顔も。
「スノードーム…」
まるでスノードームのようだ。いや、正確にはスノードームの中と言った方がいいかもしれない。窓の外の雪。大きな硝子の窓。そして、入り口のドアに置かれた美しい額縁。額を前に、一定の場所に立つと窓・死体・雪がそれぞれの役割を演じ、作品となる。
《題名 スノードーム》
そう。殺人鬼は芸術家を気取る。ここは彼の画の中。
「またか…チッ」
腹立たしさで、思わず壁を殴った。
「えぇ。手口は前回と同じです。ざっと見たところですが、恐らく今回も手がかりは期待できません。」
思わず深いため息が出た。室内だというのに、外の雪の影響で吐く息は白い。さらに、タイル張りの床も、寒さを増長させていた。 「よく調べろ。」
窓から降り注ぐ雪灯りが、床を照らす。蒼白く生気のない顔も。
「スノードーム…」
まるでスノードームのようだ。いや、正確にはスノードームの中と言った方がいいかもしれない。窓の外の雪。大きな硝子の窓。そして、入り口のドアに置かれた美しい額縁。額を前に、一定の場所に立つと窓・死体・雪がそれぞれの役割を演じ、作品となる。
《題名 スノードーム》
そう。殺人鬼は芸術家を気取る。ここは彼の画の中。
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