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最終戦闘少女イザナミ-28

[593]  和洋折衷  2009-03-05投稿
戦地なのに、そして軍隊なのに、戦闘を行わず、安全に任務を遂行する、という日本の命題は、はっきり言って、矛盾していた。

が、その矛盾を、まさにアクロバティックに解決し、所期の目的を果たすというのが、政治の役割でもあった。

したがって、携行装備にまで政府は、子細な検討を加えたのである。

陸戦でもっとも強力で、防御も高い装備は、やはり戦車であろう。

しかし、それを装備すれば当然、攻撃隊とみなされ敵の標的になり、日本の任務に相反した結果が、生じかねない。
場合によっては、日本国内でのテロも惹起される要因になるといえる。

国民の安全と国益を考えたら、身をまもるのに必要最少限度の攻撃力に、とどまることが求められた。

当然、戦闘力は下がり、自衛隊隊員自体が、戦闘発生時は不利になるという点でも、隊員のリスクの上に、国民の安全と国益が成り立っているということが言える。

隊員の中には「俺たちを政治の犠牲にするのか」という声もあったが、「国と国民のためなら、犠牲を惜しまぬ」という、やはり誠の決意が全軍将兵の魂に秘められ、部隊は勇躍、作戦趣旨をよく理解し、出撃にそなえるのであった。





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