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ミサンガが切れるまで 2話

[395]  麻生みさ  2009-03-16投稿
今日の練習が終わった。
疲れた。
もう何もしたくない、と思いながらも風呂には入りたかった。
当たり前だろう、一日中ボールを追いかけて汗だくなのに入りたくない奴がいるだろうか!?
いや、いない。(反語)
いたらそいつはどうにかしてる。
「ねぇー夏乃お風呂行こー。ゆーちゃんも」
「うん」「いいっすよ」
「正直、汗がきつくてあたしもそう思ってたの」
夏乃が言う。
「じゃあ決まりね」
合宿してる所はまあ、そういうことに使ってくださいってスポーツ好きのお金持ちが造ったらしい。
なので部屋が学校毎にあたるし、お風呂が施設にあるし、洗面台も、ミーティングルームも、当然ながら練習場もいくつもある。

お風呂にはいるなり驚くことになった。
まさかここまでとは思ってもいなかった。
スゴすぎだろお金持ち。
目の前には大浴場と洗い場はもちろんのこと、サウナと露天風呂が付いていた。
お金持ちがたんなる風呂好きなだけか、それとも純粋にくつろいでほしかったのか。
まあ、どっちでもいいかー。

お風呂の中であたしはふと気になったことを訊く。
「ゆーちゃん、2番の人についてなんかわかった?」
「全然です」
はぁーと二人の口から溜め息がこぼれる。
「溜め息つくと幸せ逃げるよ……で2番の人って誰?」
夏乃に訊かれた。
「かっこいい人が居たんです。」
「特徴は?」
「髪の毛は普通で、背はそれほど高くなくて、ジャンプ力が凄くて、ユニフォームは赤かった」
「ユニフォーム赤いなら、篠枝じゃない?」
「マジ!?枝中!?」
良いこと知った。
今日はよく眠れるだろう。

お風呂からあがったらベッドに一直線した。
もちろんすぐに寝た。



後日談によると、あたしはその日お風呂からずーっと顔に笑顔が張り付いていたらしい。

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