携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> コメディ >> なんで俺が!??

なんで俺が!??

[755]  ななしー  2009-03-24投稿
「来月合コンするから‥真琴、日にち空けとけよ。」

弘はあっさりと俺の出した条件をクリアした。

「じゃあ早速、真琴さぁ女装してもらおうか?」

弘はニヤリと笑って、押し入れの中の衣装ケースをごそごそしていた。

「これこれ。」

弘が出したのはあの日に着ていた衣装だった。

(おい、あれってたしか‥どこに行ったかわかんなくなった衣装じゃねえか。)

俺は弘に聞いてみた。
「なぁ、それ‥どうしたんだよ?」

「これか? 真琴が教室に忘れていったからもらったんだよ。」

「もらった?」

「だって卒業式には机の中の物、置き忘れたらダメじゃねえか。」

「まぁいいけどさ。」

「つべこべ言わず、これまた着て見せてよ?」

「わかったよ。 なんで俺がこんなことしなきゃなんないんだよ。」

「おい真琴、何か言ったか?」
弘はニヤニヤ笑いながらあの日の衣装、キャミソールにミニスカートを手渡された。

「わかった、着替えればいいんだろうが。」

俺はその場で服を脱ぎ始めた。

「ちょっと待て、ここで着替えるなよ。 あっちで着替えてこいよ。」
弘はトイレを指差した。

「はいはい。」
俺はその衣装を持ってトイレに入っていった。

「そうだ。 どうせ女装するんなら下着もこれに履き替えろよ。」
弘はトイレのドアを開けて、女モノのパンツを投げ入れた。

「ここまでさせるか?」

俺は嫌々着替えた。
久しぶりにする女装、なんか不思議な感覚があった。

着替え終わるとトイレから出てきた。

「んっ? それはヤバいな‥ちゃんとした方がいいかな?」

「なんだよ、見たかったんと違うんか?」

「あぁ、見たかったけどちょっと違うな。真琴‥明日までちゃんとムダ毛処理してこいよ。」

「明日まで?」

「あぁ、暇だろ? 明日デートしよう。」

「まぁ、暇だけどさぁ。明日デートするの?」

「じゃ、決まりだな。」

「この衣装、真琴に返すよ。 明日、別の衣装用意しておくから。」

俺は服を着替え、返してもらった衣装を持って弘の部屋を後にした。

弘は俺が帰った後、なにやら準備に取り掛かった。

「よし、これで完璧。」

俺は弘が明日のデートに何か企んでいるなんて知る由もなかった。

俺もまた弘に何か企んでいた。

感想

感想はありません。

「 ななしー 」の携帯小説

コメディの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス