サイ=クリア(第1世)
卯月〜凋落〜
卯月の晦の事だった。あれから四ヶ月が過ぎて、セレナと選んだ日用品も全て捨てたというのに、いまさら仲直りの連絡をしようかどうか悩んでいるなんて言える筈無い。
「僕はセレナの、何だったんだ?」
新学期になって早々、僕は生きる希望さえ無い状態だった。放心状態のまま、全く行った事の無い店で時間を潰すなんて日常茶飯事となっていた。昨年まで優等生として名高い神童・サイの名は今日、地に堕ちていた。でもそれも、僕にはどうでも良い事だった。セレナを失った僕にとって、そんなものが何の価値を持っているのか不思議でならなくて、最近では先生に敬語を使うのすら正しくないと思うようになった。セレナと比べ、どれだけの幸福を僕に与えているのか疑問に思えて来るのだ。今の僕は脱け殻といっても良い、何の価値も無い生命だと言うのは確かだ…。
卯月の晦の事だった。あれから四ヶ月が過ぎて、セレナと選んだ日用品も全て捨てたというのに、いまさら仲直りの連絡をしようかどうか悩んでいるなんて言える筈無い。
「僕はセレナの、何だったんだ?」
新学期になって早々、僕は生きる希望さえ無い状態だった。放心状態のまま、全く行った事の無い店で時間を潰すなんて日常茶飯事となっていた。昨年まで優等生として名高い神童・サイの名は今日、地に堕ちていた。でもそれも、僕にはどうでも良い事だった。セレナを失った僕にとって、そんなものが何の価値を持っているのか不思議でならなくて、最近では先生に敬語を使うのすら正しくないと思うようになった。セレナと比べ、どれだけの幸福を僕に与えているのか疑問に思えて来るのだ。今の僕は脱け殻といっても良い、何の価値も無い生命だと言うのは確かだ…。
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