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封印 2

[454]  北原 海藤  2009-04-03投稿
ヒロがミツオの目線を追った。それを気に皆が同じ方を見た。『なんだ!』
『なんかいるぞ!』『熊』『人か?』 笹薮に何か居た。それは移動するが笹をかきわける音をたてない。『誰だ!』ヒロが叫んだ。でも全く反応しない。
テルが川の中の石を拾い、笹薮に投げた。皆で大声を出し、石ころの一斉射撃をした。何回も何回も。恐怖を掻き捨てるために大声を出し夢中でなげた。
まだ皆、小学6年生なのだ
辺りが薄暗くなった気がした。俺は「ヒロ!帰るべ」と言った。『みんな、帰るぞ!』ヒロの一声で皆、我にかえり、周りを確認した時、ミツオが居ない!
不安と恐怖で足がガタガタ振るえている。耳をつんざくヒロの大声で振るえが止まり、ミツオの名前を叫んだ「ミツオ〜!」全く反応がない。「帰ったのか?」『まさか!』「どうする」笹薮に目をやり見渡すと、奴の気配はもう無い。
『道路にでるべ 』ヒロが言った。ミツオの名前を叫び川を下ったが、ミツオの形跡は無い。少し開けた沢の上に橋が有り、安堵感とともに、沢を登り、道路に出た。『何時だべなぁ』ヒロが言った。多分、6時は過ぎていると西日の位置で誰しも感じているが、ヒロ以外、皆しゃべらなかった。続

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