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封印 4

[400]  北原 海藤  2009-04-08投稿
次の日もミツオは見つからなかった。10日間、一帯を捜索したが結局、ミツオは行方不明のままで、夏休みが、終わってしまった。学校でもミツオの話しで持ち切りだ。ミツオは小1の時に転校してきたんだ。父親は知らないとミツオは言っていた。奥手だけど不思議とみんなに好きがられていた。
12月の始めに、ミツオの母さんが町を離れた事を先生から聞いた。
あの山は神隠しの山と噂され、それ以後僕らの心に封印した。月日が流れ、僕は24歳の時に故郷を離れ、札幌に住み着いた。
どうしても住みたい街だったというか、何かに吸い寄せられたと、いうか。
父さんが病で死んで、父方と母方の戸籍謄本を初めて見た時に、母さんの祖父が屯田兵で琴似を開拓した人だとわかった。屯田兵日誌と言う伝記に名前が掲載されていた。僕がこの街に来たのは、何故何だろうと、頭をかすめる何かが、あるけど、漠然としていてまとまらないし、ミツオの事だって、まだ僕の中では解決してはいない。
知人から、過去をさかのぼる、催眠のカウンセリングを受けたら?とすすめられた。僕らはとんでもない物に遭遇していたなんて!
その時はまだ、知るよしもなかった。 続

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