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夢鬱

[442]  2009-04-09投稿
本日月曜日。
現在の時刻八時十五分。
そろそろ家を出ないと遅刻する時間。
僕は鏡の前に立って、寝不足気味の自分の顔を見た。
酷い顔。
笑けてきた。
台所から聞こえる母の言葉。
早く行かないとホントに遅刻すんぞっ。
取り敢えず最低限の身だしなみを整えて玄関まで歩く。
さっき用意したばかりのスポーツバッグを肩にかけて玄関のドアを開ける。
冷たい空気が顔に当たる。
さぶっ。
自転車にまたがって、学校に行くまえに一つ大きな息を吐いた。
ここから学校まで自転車で約十分。
道中、同じ制服を着た男子生徒が仲良くグループで登校。
朝からよくそんなにテンションが上がるもんだ。
一体、何が楽しくて毎日男同士で登校するのか僕には理解できないね。
僕からしたらそれは罰ゲームだ。
そんなルックス中の下の男子生徒を追い抜かし、校門をくぐる。
相変わらずの不快感。
遠くから見ても分かるたくさんのヒビが入った校舎。
僕は自転車置場にマイ自転車を適当に置いて教室を目指す。
先生の心ない挨拶の交換。
くだらない。
僕の教室、二年五組。
僕の席、廊下側の一番後ろから二番目。
お気に入りのメーカー入りスポーツバッグをドスンとわざと音を立てて置く。
真後ろの席の過去に二、三度しか言葉を交わしたことのないクラスでも目立たない地味な女の子が僕に気を使うかのように自分の席を約三十センチほど後ろへずらした。
僕は気にせず席に座り、机に顔を伏せて目を閉じた。

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