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奈央と出会えたから。<347>

[542]  麻呂  2009-04-14投稿

森宮は、聖人に胸ぐらを掴まれたままの状態で、必死に自分の言い分は正しいのだと主張した。



『その盛りのついた雌豚の相手をしているのが、盛りのついた猿同然のテメェだろうが?!森宮!!アァ?!』



グググッッ―ー‐


胸ぐらを掴んでいる聖人の手に力が加わり、森宮は更に高く突き上げられた。



『く‥苦しいよ、北岡君‥‥は‥離して‥‥お‥お願い!!』



森宮が涙目になりながら、聖人に訴える。



『そうはいかねぇな。テメェが今まで犯してきた罪はデカイと思うゼ?!

俺はテメェの様な卑怯なヤツが一番許せねぇ。

とりあえず秋田谷とは今直ぐ別れろ。』


聖人の鋭い眼光が森宮に突き刺さる。



グググッッ―ー‐



『ヒィッッ‥‥わ、分かったよ‥‥。

だ‥だから‥‥その手を離して!!

お願い!!』



あたしは、森宮の姿を見て、情けないって思った。



そして、



ユカがかわいそうだと思った。



『‥‥しっかり今の言葉、聞かせてもらったゼ!!』



聖人は、そう言ってから、掴んでいた森宮の胸ぐらを離した。



『ハァ‥‥ハァ‥‥。で、でもさ‥‥北岡君 。君が思っているほど、女って生きモノは、純情ではないと思うよ?!』


聖人に掴まれていた胸ぐらを離されるや否や、森宮が言った。



『何が言いたい?!』



聖人の眼光が、また鋭く光る。



『さっき言った通りサ。女のコなんて、みんな純情そうなフリをしているだけサ。

君の彼女のコトだって、僕は知っているよ。

だって、君みたいな有名人の彼女の噂だよ?!

みんな知らないワケ無いでしょ?!』

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