思い出の足跡(33)
「あっ、“ロンドン搭"って別に搭じゃないんだ」
「うん、あたしも行く時にガイドブック見るまでずっと搭だとばっかし思ってたけど違うんだよ」
「なんか搭とかついてるから“エッフェル塔”みたいのかとばっかし思ってた」
美香の話しによると“ロンドン搭"は最初、王の居城として使われていたが、その後牢獄となり十四世紀からは処刑場として使われるようになったそうだ。ちなみに最後の処刑者はスパイだったドイツ人らしい。
「庭園があったんだけどカラスとかいてなんか暗いイメージだったな。でも、“アフリカの星”を見た時はすごく感激した」
“アフリカの星”とは“ロンドン搭"にある世界最大“530”カラットのダイヤモンドの事だ。正直、“530”カラットと言われても想像がつかなった。
「まだ、時間大丈夫?」
「うん、明日も休みだから大丈夫だよ」
美香の言葉を聞いて僕はUターンした。
「あれっ!?道、引き返すの?」
美香がきょとんとした顔をして僕を見る。
「ああ、もう一ヶ所行きたい所があるんだ」
「それもやっぱり内緒にして教えてくれないの?」
僕はチラリと美香を見てから、真っ直ぐ向き直り、
「うん、内緒!こうご期待!」
と、笑って言った。すると、
「やっぱりそう言うと思った」
と、言って美香も笑った。
「ここから遠いの?」
「うん、ちょっとかかるかな」
ハンドルを切りながら答える。
しばらく僕達は黙ったままの状態で僕は車を走らせた。車内には“ルーハ”の音楽が流れていた。アルバムに入っていた七曲目が終わると美香が、
「さっきの曲、もう一回聴いていい?」
と、聞いてきた。
「いいよ」
そう言って僕はオーデォオのスイッチを押した。それから、また七曲目の歌が始まった。
「これはなんて名前の歌なの?」
「これは“雪蛍”って名前の歌だよ」
北海道で生まれ育った彼らの代表曲らしい。CMで流れてるデビュー曲もいいけどインディーズ時代に出したこのアルバムに入っている曲が美香は一番好きらしい。サビに来た時、“ここの歌詞がすごく好きなの”と少し早口で言った。
“星が輝く雪空の下
僕はそっと君を抱きしめた降り注ぐ雪はまるで
蛍のようだった”
“雪蛍”が終わると、
「もう一回聴いていい?」
と、言ってきたので僕は頷きリピートボタンを押した。
「うん、あたしも行く時にガイドブック見るまでずっと搭だとばっかし思ってたけど違うんだよ」
「なんか搭とかついてるから“エッフェル塔”みたいのかとばっかし思ってた」
美香の話しによると“ロンドン搭"は最初、王の居城として使われていたが、その後牢獄となり十四世紀からは処刑場として使われるようになったそうだ。ちなみに最後の処刑者はスパイだったドイツ人らしい。
「庭園があったんだけどカラスとかいてなんか暗いイメージだったな。でも、“アフリカの星”を見た時はすごく感激した」
“アフリカの星”とは“ロンドン搭"にある世界最大“530”カラットのダイヤモンドの事だ。正直、“530”カラットと言われても想像がつかなった。
「まだ、時間大丈夫?」
「うん、明日も休みだから大丈夫だよ」
美香の言葉を聞いて僕はUターンした。
「あれっ!?道、引き返すの?」
美香がきょとんとした顔をして僕を見る。
「ああ、もう一ヶ所行きたい所があるんだ」
「それもやっぱり内緒にして教えてくれないの?」
僕はチラリと美香を見てから、真っ直ぐ向き直り、
「うん、内緒!こうご期待!」
と、笑って言った。すると、
「やっぱりそう言うと思った」
と、言って美香も笑った。
「ここから遠いの?」
「うん、ちょっとかかるかな」
ハンドルを切りながら答える。
しばらく僕達は黙ったままの状態で僕は車を走らせた。車内には“ルーハ”の音楽が流れていた。アルバムに入っていた七曲目が終わると美香が、
「さっきの曲、もう一回聴いていい?」
と、聞いてきた。
「いいよ」
そう言って僕はオーデォオのスイッチを押した。それから、また七曲目の歌が始まった。
「これはなんて名前の歌なの?」
「これは“雪蛍”って名前の歌だよ」
北海道で生まれ育った彼らの代表曲らしい。CMで流れてるデビュー曲もいいけどインディーズ時代に出したこのアルバムに入っている曲が美香は一番好きらしい。サビに来た時、“ここの歌詞がすごく好きなの”と少し早口で言った。
“星が輝く雪空の下
僕はそっと君を抱きしめた降り注ぐ雪はまるで
蛍のようだった”
“雪蛍”が終わると、
「もう一回聴いていい?」
と、言ってきたので僕は頷きリピートボタンを押した。
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