好きと言えなくて…(8)
僕が加奈の家に着くと大介や弘昌はもう来ていた。部屋の中は暖房をたいていた事から結構暖かかった。「あれっ!?一番のりかなと思ったのにお前達早いね」
僕がそう言うと、
「俺が二番目で一番最初に来たのは大介」
弘昌が無表情のままで言った。毎朝、寝坊癖のある彼が早起きして来てる事から“まだ眠たいから不機嫌なんだろうな”と僕は推測した。大介はといえばケーキを持って来る事から親に車で着んできてもらったようだ。もちろん、父親の仕事の都合もあって九時過ぎにはもう来ていたようだった。僕が来てすぐ後に優衣ちゃんと智美が一緒に来て、それから生徒会長の圭吾が来た。開始時間に少し遅れて最後に龍太郎が来た。
皆が揃ったところで一人一人に用意されていたクラッカーが配られた。後、何故か僕と大介には尖り帽子まで渡された。僕は“何で俺に尖り帽子を渡すんだよ”と、文句を言うと加奈は“別にいいじゃん”と涼しい顔をして言った。優衣ちゃんまでもが便乗して“絶対似合うって”とちゃかすように言ってきた。大介は何も言わず渡されてからすぐにかぶった。僕もしぶしぶ尖り帽子をかぶる事にした。
「では、スタンバイOKって事で忘年会も兼ねてクリスマス会を始めたいと思いまーす。それじゃ、皆クラッカーを構えて」
加奈の言葉に従い僕達はクラッカーを斜めに向けた。そして、“メリークリスマス”と言ってクラッカーを鳴らした。
「じゃ、あたし達女子は用意してあるお菓子を運んで来るんで男子の皆はクラッカーを片付けて。ゴミ箱はそこだから」
これまた加奈の指示に従い僕達はクラッカーの処分に取り掛かった。きっと僕だけじゃなく男子皆が“加奈と結婚する奴は尻にしかれるな”と思ったはずだ。それから加奈達、女子三人がお菓子やジュースを持って部屋に戻ってきた。テーブルにお菓子の入ったお皿を並べて皆のコップにジュースを注いでから改めて乾杯をした。
僕がそう言うと、
「俺が二番目で一番最初に来たのは大介」
弘昌が無表情のままで言った。毎朝、寝坊癖のある彼が早起きして来てる事から“まだ眠たいから不機嫌なんだろうな”と僕は推測した。大介はといえばケーキを持って来る事から親に車で着んできてもらったようだ。もちろん、父親の仕事の都合もあって九時過ぎにはもう来ていたようだった。僕が来てすぐ後に優衣ちゃんと智美が一緒に来て、それから生徒会長の圭吾が来た。開始時間に少し遅れて最後に龍太郎が来た。
皆が揃ったところで一人一人に用意されていたクラッカーが配られた。後、何故か僕と大介には尖り帽子まで渡された。僕は“何で俺に尖り帽子を渡すんだよ”と、文句を言うと加奈は“別にいいじゃん”と涼しい顔をして言った。優衣ちゃんまでもが便乗して“絶対似合うって”とちゃかすように言ってきた。大介は何も言わず渡されてからすぐにかぶった。僕もしぶしぶ尖り帽子をかぶる事にした。
「では、スタンバイOKって事で忘年会も兼ねてクリスマス会を始めたいと思いまーす。それじゃ、皆クラッカーを構えて」
加奈の言葉に従い僕達はクラッカーを斜めに向けた。そして、“メリークリスマス”と言ってクラッカーを鳴らした。
「じゃ、あたし達女子は用意してあるお菓子を運んで来るんで男子の皆はクラッカーを片付けて。ゴミ箱はそこだから」
これまた加奈の指示に従い僕達はクラッカーの処分に取り掛かった。きっと僕だけじゃなく男子皆が“加奈と結婚する奴は尻にしかれるな”と思ったはずだ。それから加奈達、女子三人がお菓子やジュースを持って部屋に戻ってきた。テーブルにお菓子の入ったお皿を並べて皆のコップにジュースを注いでから改めて乾杯をした。
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