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いつかまた信じられる日まで?

[428]  夏姫  2009-04-24投稿
玲のことがあってから、一週間たった。

だが、相変わらず優司の声を聞くことはできなかった。

(何で…?もう火曜日だよ。一週間過ぎたよ。…まだかけてきてくれないの?)

そうしている間にも時間だけが過ぎていく。

待っているのは、百合の性に合わなかった。

〈優司今日もかけてきてくれないの?〉

思い切って優司の友達にメールしてみた。

《返事こないから分かんない》

この返信に、百合は驚いた。

(優司に何かあったのかな…)

そう思って、これ以上は何も聞かなかった。

翌日。

「ただいま〜」

部活で遅く帰って来た私は、急いで夕食を食べ始めた。

その時、

Prrrrrr ―\r

電話が鳴った。

(誰だろ?)

こんな時間に鳴るのは珍しかった。

口をモグモグさせながら受話器をとる。

「もしもし?」

『姫…』

この声は…優司だ。

「何?」

『あー、今忙しい?』

「?ううん」

優司がそう聞いてくるのは珍しかった。

私は、何かある。

そう思った。

『あのさ、…別れない?』

「…何で?」

少し自嘲気味に尋ねた。

(最近かけて来なかった理由って、これだったのね)

泣き叫びそうになるが、親のいる手前、冷静さを失うわけにはいかなかった。

『何でって…』

答えてくれそうにない雰囲気に、私はいらだちを覚えた。

「分かった。いいよ」

『うん。…ごめん』

ひどく申し訳なさそうにされるのが、逆に腹立たしかった。

そのまま、何も言わずに切った。

おとなしくご飯を食べる気にはならなかったが、事情を知らない母の手前、黙って口に運んだ。

(そっか…。私って、そんな程度だったんだ。)

食べてから急いで部屋に入った。

(やだ…。何で泣いてんの)

「…っ」

ただ、涙が溢れた。

止めようとしても、勢いは増すばかりで、おさえられなかった。

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