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サイ=アラン(第2世)?

[440]  サイ=ノート  2009-04-25投稿
1,始まり
 「Raid Child Or Ram」の研究所からは毎日悪臭がもれて来ている。室長のレイドは父からこの研究所を引き継ぎ、現存する中で最強最悪の麻薬「ベノム」の正体をつきとめるべく日夜研究に励んでいる。
 このエターナル国立大学が生み出した天才はレイドだけではない。ベノムのみならず、如何なる病をも治す薬をつくろうとしているのは「Prodigy Room」室長のサイである。サイにはもう一つの使命があり、実はその二つの使命が繋がっているという事も承知の上なのだ。
 大学を挙げて追っている世界的麻薬シンジケート「トロイモクバ」がベノムを全世界にばらまいたことは今日全ての人の知る所となっている。が、警察が捕まえられないのは、トロイモクバが隠れるのが巧いというだけではない。ベノムは吸うだけで天国にいるような快感を味わえる…そう、そいつらも服用者なのだ。
 ベノムは服用すればこの世のものとは思えないほどの快感を得られるが、キッカリ七日目に心臓が潰れて死んでしまう。そうまでしても吸いたい…いわゆる「死んでも吸いたい薬」なのだ。
 トロイモクバ所属が公表されているのは、スナッフルとデボネアの二人である。この二人は名前以外が不明のトロイモクバ総ヘッド・リチャード卿の両腕的存在なのだ。併せて、リチャード卿の姿を見ることが出来るのもこの二人だけなので、サイはまずこの二人を捕まえることがリチャード卿への近道だと考えている。
 エターナル国立大学長ブラッドレイがサイとレイド両者にしか教えてないことがある。それは、自分が幸福の鳥「三足烏」をこの世でただ一人飼い馴らしているということだ。三足烏は現存しているのもこの一羽だけなので、国家機密とも言えるこの事実を教えていることから、ブラッドレイのこの二人に対する信頼が伺える。
 しかしリチャード卿、スナッフル、デボネアの三人しか知らない事として、トロイモクバが漆黒の鳥「コカトリス」を飼い馴らしているというのがある。コカトリスは一瞬で如何なる生き物をも殺す程の致死性のある毒を持った鳥なのだ。
 ベノムの正体は何なのか?リチャード卿は誰なのか?サイを中心として展開される物語を是非じっくりと楽しんでもらいたい。

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