携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> 恋愛 >> 奈央と出会えたから。<352>

奈央と出会えたから。<352>

[493]  麻呂  2009-04-26投稿

聖人は、ユカの話を黙って聞いていた。


そして、あたしも――



『‥‥でもさ、認めたくなかったんだよね。

正直、認めるのが怖かったんだ。

後で1人になってから考えたの。

何故あのトキ、聖人がヒロキを殴ったのかってコトも。

あたし‥もう少しで自分を見失う所だった‥‥。

ごめんね‥‥奈央‥‥ごめんね‥‥聖人‥‥‥。』



今にも泣き出しそうな顔で、



ユカは一言一言噛みしめる様に、



あたし達に話してくれた。



『もぉいいよっっ!!もう何も言わなくていいよっっ!!』


心がボロボロになったユカ。



もぉ見てらんないよ‥‥‥。



チビのあたしに寄り掛かる様にして、



ユカは静かに肩を震わせていた。



ユカ‥‥‥泣いてる‥‥‥‥。





『秋田谷ァ〜。久しぶりに今日は3人で帰ろうゼ!!』



さっきから、黙ってユカの話を聞いていた聖人が、笑顔で言った。



『やだっ‥‥聖人ってば、まだ学校来たばっかじゃん。

帰るには早いよっっ!!』



あたしも笑顔で返した。



『‥あはは‥‥。』


ユカが笑った。



『おぅ。まぁな。んじゃ、3人でサボる?!』



そして、



イタズラっぽく笑う聖人。



『‥‥うぅ〜〜ん‥‥‥?!』



『あはは‥‥奈央ったら。聖人の言うコト真に受けちゃダメだよ?!』



きっと――



『真に受けてるワケじゃないケド‥‥。』



聖人も、この数日間考えてたと思う――


『サボんの?!サボらねーの?!』



聖人は、ユカのコト、見捨てたワケじゃなかったってコト――



『えぇ〜〜?!どうする奈央ォ〜〜?!』



だって――



『あたし達も聖人みたいに不良になっちゃう???』



あなたはいつでも――



『おいおい、何だよソレ。俺は不良なンかよ?!』



『ぷぷぷ‥‥奈央ったらっっ‥‥。』



『分かった!!じゃあサボるっっ!!』


優しいあなたでいてくれるから――



『よっしゃ!!そうと決まれば――』



『あたしミスド食べたい。奈央は?!』


『あたしはアイス食べたい。』



ユカが元気になってくれないと――



始まらないよッッ!!――

感想

感想はありません。

「 麻呂 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス