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好きと言えなくて…(12)

[760]  優風  2009-04-26投稿
・僕達はその後もカラオケを続けて歌った。龍太郎と優衣ちゃんは一緒にデュエットした。

・そうこうしてるうちに午後三時を迎えた。加奈達女子三人がキッチンからケーキとフォークとお皿を持って来てテーブルに並べた。ケーキは生クリームの上にイチゴが乗っておりまた、サンタの人形とメリークリスマスと書かれたチョコプレートも乗っていた。



「これ、大君が持ってきたんだからちゃんとお礼言ってね」

加奈の言葉で僕達が“ありがとう”と礼を言うと、大介は少し照れながら“どういたしまして”と言った。
・加奈が包丁でケーキを切ろうとすると、弘昌が

「ちょっと待った」

と、言葉を発した。ケーキを切ろうとしていた加奈は手を止め、“どうしたの?”と問うと、

「せっかくだから龍太郎と優衣ちゃんが一緒に切りなよ」

と、言った。僕だけじゃなく皆、弘昌の思惑を理解して、

「それいいね」
「結婚式でやるみたいに二人でケーキ入刀しなよ」

と、賛成した。加奈も納得して龍太郎に包丁を渡した。龍太郎はしぶしぶ包丁を受け取り優衣ちゃんと一緒にケーキカットを行った。ちょっと頼りない龍太郎を見て優衣ちゃんが母性本能をくすぐられて好きなのを知っていたから弘昌が提案したのだ。また、口には出さないけど龍太郎もまんざらその気がない事もないみたいだ。ケーキ入刀時は圭吾や弘昌が口笛を吹いてまた僕達も拍手をしてまるで結婚式のケーキ入刀時のような雰囲気になった。龍太郎と優衣ちゃんは顔を紅潮させながらケーキを八等分に切っていった。

「うまそう」
「本当においしそうだね」

皆、口々に言った。僕達がケーキを食べようとした時、加奈のお母さんがピザを持って現れた。僕達の為に注文してくれたらしい。きちんとお礼を言ってからケーキとピザを皆、“おいしい”と口にしながら食べた。

・ケーキを食べてから大介にごちそうさまとお仏壇に拝むようにして礼を言った。それから加奈達が用意したくじを引いてプレゼント交換が行われた。僕が引き当てたのは圭吾がプレゼントに用意したチョークバックだった。僕が持ってきたキャップは加奈の手に渡った。そして、また偶然にも優衣ちゃんが持ってきたプレゼントの写真立ては龍太郎に行き、龍太郎の持ってきたオルゴールは優衣ちゃんがゲットした。それでまた皆が“ヒューヒュー”と言ってからかった。龍太郎は照れ隠しの為か膨れっ面をした。

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