ボクのあだ名はコアラ君(2-2)
・席替えをしてから一週間が過ぎた。きゅうりは文句を言いながらも休む事もなく登校していた。ただ、授業中や班会の時等にしばしば順子と言い争う姿は見られた。ボクの方はと言うと大豆も斜め前にいる事やクラスの男子のアイドル、菜々子がいる事もあり班会も含めてきゅうりには悪いが楽しい時間を満喫していた。
・授業も終えて帰りの会の時だった。この帰りの会の項目に“皆に報告したい事”という項目があってその項目の時に順子は手を挙げて、
「今日、算数の授業の時に隣の席の松永君がコンパスを忘れてきてたので貸してくれって言ってきたから貸したんです。ところが貸してあげたのになかなか戻してくれなくておまけにあたしのコンパスを壊したんです。あたしがそれで怒ったら謝るどころか逆ギレしてきて叩いてきたんです。皆さん、どう思いますか?」
そう言うと今度はきゅうりが反論するように立ち上がって、
「確かにコンパスを壊したのは本当だけどなかなか上手く図面がかけてないのに順子がせかすからそれで力が入って壊したんだよ。おまけに叩くふりして結局は机を叩いて順子には手をあげてない」
と、早口で怒って言った。その後、順子が席替えしてからのうっぷんを言って最終的にきゅうりが“もう一度席替えをしたらいい”とまで言い出した。その日の日直だった、“安岡祐司”と“小川多恵子”が多数決を取ったところ、何人かが手を挙げたがほとんどの者は反対して手を挙げなかった。もちろん、ボクも大豆も手を挙げなかった。それを見たきゅうりは少し睨むような目でボク達を見てきた。結局、議論の結果きゅうりが順子のコンパスを弁償する事に決定した。
・帰り道、きゅうりは文句を言い放っしだった。最終的にはボクと大豆を“裏切り者”や“非国民”等と訳の分からない事まで言い出した。
「なぁ、きゅうりさぁ。ここは一つ大人になって我慢して逆境を乗り越えようぜ」
「人間、苦境を我慢する事によって成長するっていうしな」
「バカ、これ以上我慢してたらストレスが溜まり過ぎて俺がどうかなっちゃうよ」
「細かい気遣いが出来る男は女に好かれるぜ。順子に気遣いしてイメージが変わると口込みで女子の間に広がってモテてバレンタインにチョコも一杯貰えるかもしれないぜ」
少し黙ってから“それもそうだな”と言ってきゅうりは納得した。なんて単純な奴だとボクと大豆は顔を見合せた。
・授業も終えて帰りの会の時だった。この帰りの会の項目に“皆に報告したい事”という項目があってその項目の時に順子は手を挙げて、
「今日、算数の授業の時に隣の席の松永君がコンパスを忘れてきてたので貸してくれって言ってきたから貸したんです。ところが貸してあげたのになかなか戻してくれなくておまけにあたしのコンパスを壊したんです。あたしがそれで怒ったら謝るどころか逆ギレしてきて叩いてきたんです。皆さん、どう思いますか?」
そう言うと今度はきゅうりが反論するように立ち上がって、
「確かにコンパスを壊したのは本当だけどなかなか上手く図面がかけてないのに順子がせかすからそれで力が入って壊したんだよ。おまけに叩くふりして結局は机を叩いて順子には手をあげてない」
と、早口で怒って言った。その後、順子が席替えしてからのうっぷんを言って最終的にきゅうりが“もう一度席替えをしたらいい”とまで言い出した。その日の日直だった、“安岡祐司”と“小川多恵子”が多数決を取ったところ、何人かが手を挙げたがほとんどの者は反対して手を挙げなかった。もちろん、ボクも大豆も手を挙げなかった。それを見たきゅうりは少し睨むような目でボク達を見てきた。結局、議論の結果きゅうりが順子のコンパスを弁償する事に決定した。
・帰り道、きゅうりは文句を言い放っしだった。最終的にはボクと大豆を“裏切り者”や“非国民”等と訳の分からない事まで言い出した。
「なぁ、きゅうりさぁ。ここは一つ大人になって我慢して逆境を乗り越えようぜ」
「人間、苦境を我慢する事によって成長するっていうしな」
「バカ、これ以上我慢してたらストレスが溜まり過ぎて俺がどうかなっちゃうよ」
「細かい気遣いが出来る男は女に好かれるぜ。順子に気遣いしてイメージが変わると口込みで女子の間に広がってモテてバレンタインにチョコも一杯貰えるかもしれないぜ」
少し黙ってから“それもそうだな”と言ってきゅうりは納得した。なんて単純な奴だとボクと大豆は顔を見合せた。
感想
感想はありません。