LOVE&TRUTH〜恋の光 9
帰り際。
部活だった為か、辺りは夕陽が照っていた。
いつもの交差点で別れようとすると、
珍しくミサが私を止めた。
「ねえねえ、たまには寄り道してかない?」
ここの交差点を右に行くと私の家、
左に行くとミサの家、
そして真っ直ぐ行くと繁華街だった。
「繁華街行くの?」
ミサは満遍ない笑顔で頷く。
私は仕方なく繁華街へと歩いた。
繁華街は、沢山の飲食店や、
電気家電の店などで賑わっていた。
「あそこのカフェ、最近出来たんだよ♪」
私は自分の財布に二千円入っている事を確認し、
「分かった♪入ろ」
私は制服で寄り道してカフェに寄るのが、
青春だと思っていた。
「クリームあんみつ!」
店に入って座るなり、
ミサは店員に注文した。
「あっ、じゃあ私も!」
店員はメニューの確認をとると、
頭を下げて立ち去った。
「ちょっとミサ〜、注文するの早いよ」
「別にミサと一緒に注文しなくてもいいよ」
と、ミサは笑いながら言った。
「こちら、クリームあんみつです」
店員はクリームあんみつを差し出す。
ミサは店員から取るなり、
蜜を一面にかけた。
私も真似した。
「…梓姫、相談があるんだけど」
ミサは食べていたスプーンを置いて、私を見た。
「相談って?」
「あのね、ミサね、高杉先輩が好きみたい…」
知ってるよ〜(笑)
…そう言いたいのに、
今のミサの表情には言えなかった。
「そうなの??付き合ったら、お似合いカップルだよ」
私は白玉を口に入れる。
「なんだけどね、実は先輩に彼女さん居るらしいんだ…」
「誰?」
「愛先輩」
二人に沈黙が走る。
「あくまでも噂なんだけど」
ミサはうつむいた。
私もスプーンを置いた。
愛先輩は高二で一番のギャルで、しかも同じバンド。
二人はしばらく、何も喉に通さなかった。
感想
感想はありません。
「 YUNA. 」の携帯小説
- ?Rain LOVE〜華炎8?
- ?爆弾MYらいふ?孤立な子視点。
- ?Rain LOVE〜華炎 7?
- ?Rain LOVE〜華炎 6?
- ?Rain LOVE〜華炎 5?
- ?Rain LOVE〜恋ノ友 4?
- ?Rain LOVE〜恋ノ友 3?