LOVE&TRUTH〜恋の光 15
―翌朝。
教室に入り、私はミサに今日の放課後は、
松本と帰る事を伝えた。
「なんか、新婚さんみたいだね」
ミサがつつく。
「はよ、梓姫」
あっ…、梓姫!?
松本が下の名前で!!
「おはよ、たっ…タク」
言葉が詰まってしまう。
ミサがニヤケながら、
私達の会話を聞いていた。
「今日は二人な!」
そう言うと、松本…いや
タクは、何人かの男子と共に教室を出た。
「よし!アタシも高杉先輩と両思いになるぞ♪」
「うん、頑張って!」
そんなヤリトリで、
授業がトントン拍子で進み、
―放課後。
「帰るか!」
タクと二回目の二人きりだ。
「家、どこだっけ?」
「交差点を右に行った所だよ♪」
「えっ、じゃあ近いじゃん!」
さりげなく手を繋ぐ。
「どこ?!」
私達は会話が途切れる事もなく、
かなり良い感じに盛り上がっていた。
「今日、うちに兄貴いるけど…来る?」
「お兄ちゃんいるの?」
「似てねーけどな♪」
どんどん、道が外れて行く。
後に、何もない場所に出た。
「本当に、家、この辺なの?」
「は?家とか遠いよ?」
どういう意味?
騙されたの?
「金、出せよ」
お金…?
お金目当てだったの?
「でも…全然…」
「は?何?!聞こえねーんだよ。あるだけ出せ」
私は怯えながら、
財布を出した。
「なんだよ、二千だけか…。五万出せ」
「そんなに無いよ」
私の声のトーンが、徐々に高くなっていく。
「だったら、バイトでも詐欺でもしてさ」
そんな…
「親は?騙せよ」
無理…。出来ない…
しばらく黙り込んでいると、
「来週、またここに来いよ。逃げても無駄だ。
家も知ってるし、教室でいつも会えるからな」
私は小さく頷いて、
背を向けた。
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