携帯小説家 7
人は、便利さを求め、人間として不器用になってしまったのではないか。
コミュニケーション不足は、まず家庭から始まっている。
昔のように家族全員揃って、食卓を囲めとはいわないが、そんな機会も子供が大きくなるにしたがって減ってくる。
食卓を家族揃って囲むというのは、実は面白いような気がする。
実際に私は面白かった。それは今でも私の宝物である。
母が作る夕食をお腹が空いて待ちきれずに、何度も母の目を盗んでは、つまみ食いをした。そのスリルも面白かった。見つかったら、叱られると知りつつも、ついお皿に手が伸びてしまう。
現代社会は個人の行動で食事の時間も様々だ。
ましてや小学生などの朝食を採らない子供達というのも、なんだかもう、一昔前の言葉のように聞こえる。
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