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(仮)消えた男…陰の薄い恋…19

[437]  月の狼  2009-05-10投稿
3.絶望

安野 丈 が左手を上げて輝き出した時に今までグッタリと座り込んでいた小田 真理が突然!安野 丈 目掛けて走り出した!
安野 丈 と小田 真理は恋人が再会を果たしたかのように抱き合っているように見えた!
でも違っていた…
小田 真理の手には、いつの間にかナイフが握られていた!…
そのナイフは安野 丈 の体に深々と刺さっていた!…
安野 丈 は崩れるように倒れた!…

エリートサラリーマン風の男「おいおい!コイツが、こんな簡単にやられるとは!?…俺達で片付けるぞ!」

と言って黒づくめの3人は銃を取り出した!
それを見た轟刑部と牧刑事は銃を取り出し黒づくめの3人に銃を向けた!
お互いに銃を向けたまま時が止まったかのように動かない!…
いや、違う!
時が止まっているのだ!
誰も動かない…でも、その中で動ける人がいる!?…
女神だ!女神が時を止めたのだ!
女神は安野 丈 を外に出してから黒づくめの3人も外に連れ出し!轟刑部が持っているディスクをポケットから抜き取り!
そして轟刑部と牧刑事を向かい合わせに立たせて、その真ん中に小田 真理を立たせて!
轟刑部と牧刑事の引き金を引いて外に出て行った!
一瞬、外が光った時に銃声が響いた…
ボー然と佇む轟刑部と牧刑事…
何が起こったのか?…全く分からない様子だ!
ただ轟刑部と牧刑事が向き合って銃を向けている…その間に小田 真理が血だらけで倒れている!…

牧刑事「おい!真理!真理!真理〜シッカリしろ!目を開けろ!」

牧刑事は倒れている小田 真理を抱き抱えて必死に叫んでいる…
その叫びも虚しく響くだけ…
小田 真理は2発の銃弾を浴びて即死だった!…
牧刑事と小田 真理は男女の関係に有ったのだろう…牧刑事は大粒の涙を流して小田 真理を強く抱きしめて恥じらいもなく大声で泣いている…
その姿を見ている轟刑部は物凄く遣り切れない気持ちと罪悪感でイッパイだった…
しかし何が起こったのか?今でも理解が出来てない…
黒づくめの3人と銃を向き合っていたと思っていたが…黒づくめな3人など何処にも居なく…女神と安野 丈 の姿まで無い…
ただ轟刑部と牧刑事が発砲して、その銃弾で小田 真理が死んだ…
それだけが現実として残っている…

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