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待ち人トンネル(前)

[792]  キユデヒ  2009-05-18投稿
待つだけか…。



ただ待つのみ…。



昔を思い出した…。



トンネルの話を…。




「あのトンネルには近づくなよ!特にトンネルの中央にある看板の前は通るな!いいな!」

とにかくトンネルには近づくなって事だろう…。


じいちゃんによく怒られたな…。




でも俺は約束を破った…。


あの日の夜…。




仲間と…。
トンネルの看板に何って書いてあるか見に行かねーか?
と誘われて四人で行った。


閉鎖されたトンネルに夜中懐中電灯、片手に…。




中は水滴の音…。
澱んだ空気…。
途中で止めた工事の後…。


「おい!あれじゃ?ねーか?」

看板の前で立ち止まった…その看板は錆びているのか何も見れない状態だった。


傍にあった石を使い表面を擦ってみた…。
少しずつ、錆びが落ちて…すると、表面の文字がみえはじめた…。

ん?

「ツ…ハ…エ…。」


なんだそれ?


なんかしけてるな〜なんもないようだし…帰ろうぜ!


その日は帰ったが次の日、俺は気になって錆止めや工具を家から持ち出し看板をふきあげた…。

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