ほんの小さな私事(7)
高野さんと瀧口先生は、少し年の離れた幼なじみだそうで、もう、十年ほどの付き合いだとのこと。
『凉姉ぇ』というのは、瀧口先生の下の名前、『凉子』からきていて、高野さんは、その呼び方で慣れているようだ。
「…で。ここへは何の用で?」
二人の関係について、私が、高野さんから、一通りの説明をもらった所で、瀧口先生が切り出してきた。
「あー、そうそう。あのさ、確か弓道部って、去年の卒業生で部員ゼロになっちゃったんだよね?で、沙羅ちゃ…牧野さんが、弓道部に入部希望してるんだけど、どうすればいいかな、って思ってね。」
私の代わりに、高野さんが先生に説明してくれた。それに対して先生は、斜め上に視線を向け、「うーん」と考え込んだ後に言った。
「そうなんだよな。弓道部は今、部員が居ないから、混合どうするかを、顧問会議で話し合ったんだが…。ほら、部員が全く居なくなるのと平行する感じで、顧問の原田先生も転勤になってしまったし…。一応、臨時で私が平行で顧問を勤めているんだが、いかんせん、私は剣道しかわからないから、実質、窓口程度で請け負っているだけなんだよ。」
「じゃあさ、道場を管理しているのは凉姉ぇだよね?それに、凉姉ぇに知識無くても、牧野さんが知識あるだろうし、名義だけ顧問でもいいんじゃない?」
瀧口先生の説明の後、間髪入れず、そう言った高野さん。それを聞いて先生は、額に手を当てて、ため息をついた。
「高野、そう簡単に言ってくれるなよ…。」
『凉姉ぇ』というのは、瀧口先生の下の名前、『凉子』からきていて、高野さんは、その呼び方で慣れているようだ。
「…で。ここへは何の用で?」
二人の関係について、私が、高野さんから、一通りの説明をもらった所で、瀧口先生が切り出してきた。
「あー、そうそう。あのさ、確か弓道部って、去年の卒業生で部員ゼロになっちゃったんだよね?で、沙羅ちゃ…牧野さんが、弓道部に入部希望してるんだけど、どうすればいいかな、って思ってね。」
私の代わりに、高野さんが先生に説明してくれた。それに対して先生は、斜め上に視線を向け、「うーん」と考え込んだ後に言った。
「そうなんだよな。弓道部は今、部員が居ないから、混合どうするかを、顧問会議で話し合ったんだが…。ほら、部員が全く居なくなるのと平行する感じで、顧問の原田先生も転勤になってしまったし…。一応、臨時で私が平行で顧問を勤めているんだが、いかんせん、私は剣道しかわからないから、実質、窓口程度で請け負っているだけなんだよ。」
「じゃあさ、道場を管理しているのは凉姉ぇだよね?それに、凉姉ぇに知識無くても、牧野さんが知識あるだろうし、名義だけ顧問でもいいんじゃない?」
瀧口先生の説明の後、間髪入れず、そう言った高野さん。それを聞いて先生は、額に手を当てて、ため息をついた。
「高野、そう簡単に言ってくれるなよ…。」
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