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真実 8

[405]  彰子  2009-06-06投稿
 淳は最近、セックスに自信が無く、反応もしない事を亜子に相談してみた。  どこかに亜子を抱きたいと言う思いがなかったと言うと嘘になる。でも出来ない状態が続けば続く程、嫁の美佐は、どこかで女がいて、出来ないんだと責めたてる。そんな緊張感から更に出来なくなる。悪循環だった。
 もちろん誰かと付き合ってる事実などないが。
 「とりあえず何も考えずに寝てみる?」と亜子はさらりと大胆な事を言った。
「 気持ちがお互いにないから、どうかと思うけど、誰にも相談出来ないで悩んでるより、気楽な気持ちでしてみれば自分でわかるんじゃない?」
 不思議と淳に戸惑いは無かった、逆に安堵を覚え、亜子を抱きしめてみた。
 抱きしめてしばらく、見つめ合っていると、自分の中の亜子を好きだと言う確信に気付いた。目の前の亜子は淳の中で、愛しく、僅かな悩みも全身で受け止めようとしている彼女を離したくないと真剣に思った。

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