心霊探偵倶楽部1
誰しも未だ見ぬモノには期待を抱くものだ。
それは、俺とて例外じゃない。
俺、樹康介(いつきこうすけ)は今度、高校生になる。
真新しいブレザーに腕を通し、高校生としての初日の朝をむかえた俺は、気分が高揚していた。
今日は入学式だ。
俺が行くことになってる高校は、しがない普通の私立高校で、場所も山の近くと、とりたて自慢する点など無い。
俺は、ハゲた校長の催眠長話を聞き、これからスクールライフを共にする仲間達と顔をあわせ、新たな生活に心を踊らせた。
普通に部活で汗を流し、仲間達と青春の一時を過ごし、うっかり彼女なんかできちゃったり…、なんて。
しかし、なぁ。
そう人生うまくいかないもんだ。
どこから話そうか。
とりあえず、入学式から1週間、新入生の歓迎行事のことから話そうか。
………
……
…
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