携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> ホラー >> 七つ目の七不思議(27)

七つ目の七不思議(27)

[819]  彩茶  2009-06-08投稿
※26は恋愛のところにはいってしまいました?

直史の葬式が終わり、桜はまだ椅子から立てずにいた。
「田神くん…なんで死んじゃったの…?やっぱりあの時私を逃がさないほうが良かったんだよ…」
ぼそっと言うと涙がどっと溢れてきた。
「本屋にも行くって約束したじゃん…指切りもしたのに…!」
桜は声を上げて泣き出した。
『月島さん』
ふと自分を呼ぶ声が聞こえて桜は顔をあげた。
「田神くん…?」
そこにいたのは薄くぼやけた姿の直史だった。
「なんで…?ここに…?まさか…ユーレイ?」
桜が言うと直史はにっこりと笑って桜に歩み寄った。
『月島さんに言いたいことがあって…』
「私に…?」
『うん…月島さんは僕が死んだのは自分のせいだって思ってるんじゃないかと思って…。』
「うん…。」
『それは違うよ。階段から落ちたのもそのまま落ちたのも僕の不注意だよ。』
「でもケガをさせたのは私だよ?」
桜が言うと直史は首を横にふった。
『それも違うよ。僕は月島さんが助かればこっくりさんに殺される覚悟でいたんだ。でも月島さんはあの鬼ごっこを終わらせて僕は生きてあの世界を出られた…。それで十分だよ。』
「…。」
『…じゃあ…僕もう行かないと…。』
「えっ…!?」
『だってもう死んだ身だし…いつまでもここにいるわけにはいかないよ…』
「…そっか…そうだよね…。」
『月島さん』
「何?」
『僕は死ぬ直前に君と親しくなれて良かったよ。』
「ありがとう…」
『月島さん…幸せになってね。僕、ずっと見守るから。』
直史の体は光に包まれてだんだん見えなくなっていった。
「ありがとう田神くん!私田神くんに助けてもらった命大事にするから…!」
そして直史は完全に消えてしまった。

感想

感想はありません。

「 彩茶 」の携帯小説

ホラーの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス