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脳内メーカー?〜迷悶〜

[930]  ジィーコ  2009-07-04投稿


美里はゆっくりと語り始めた。
「私ね…あの旅行以来毎日同じ夢ばかり見るの…。凄い数の虫が私の身体を蝕んで最後には私、骨だけになっちゃうの…。これってやっぱり私が死ぬことを暗示してるのかな?」


『エッ?!!!』
大輔は言葉を失った。

『マジかよ…。こんなことって本物あるのかよ…。美里も俺と同じ夢を見てるなんて……。いったいあの夢が何を意味してるっていうんだ?…俺たちの頭はどうかしちまったのか?……!!…俺たちの頭の中が?…脳内が?!………脳内メーカー!!!!……そんなはずは…。俺たちの頭の中に虫いるなんてことは…。…いや…しかし念のために病院で頭の中を調べた方がいいんじゃないか…?「頭の中に虫がいるかもしれないので脳内を調べて下さい」って言うのか?そんなこと言って調べてもらえるわけがない。…クソッ!いったいどーなってんだよ!』
大輔は数秒間で色々考えたがもう頭がパンクしそうになった。

「大輔?!どーしたのよ?大丈夫?」

大輔は美里の声で我に返った。
美里はとても不安そうな顔をしていた。

その表情を見ると大輔はこれ以上美里に不安な思いをさせるわけにはいかないと思った。

「あぁ。大丈夫だよ。ちょっと考え事をしてただけさ。」

美里はまだ不安そうな顔をしている。

「夢なんて精神的な物だろ、ただ疲れてるだけだって。心配する事ないさ!」

大輔は自分にも言い聞かせるように頷きながら言った。

「そうかしら…?」
美里の表情は変わらない。
「そうだよ!大丈夫だって、たとえ今夜だって何か起こったとしても俺が絶対守るから安心しなって。」
大輔は精一杯の笑顔で言った。


すると美里は突然俯き手で顔を覆った。

数滴の雫が指の間から落ちてきた。


「…ありがと…大輔…。」

感想

  • 13240: ジィーコ:そろそろクライマックスです! [2011-01-16]
  • 13246: 揚羽:読んだ?クライマックス期待してるよ? [2011-01-16]

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