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リングライフ

[663]  理屈君  2009-07-04投稿
「まったく嫌気がさす」

中学2年生の京介という少年は毎日そう思ってると言っても嘘にはならない
毎日毎日好きでもない勉強をし、将来を考え、部活に塾に友達関係、なんの発展もない生活をおくっている

だから小説に出て来るような行ったことのない場所に行きたかった
自転車をありえないほど遠くまで走らせた
着いた先で他中の奴らが3人ケンカを売ってきた、京介は最近イライラしていた、「ちょうどいいや」京介は小声でそう言って全員をリンチした
彼はケンカ慣れしてるわけじゃないきっと才能だ

「明日もまた学校に行かなければ・・・」


翌日
自転車通学にギリギリならない場所に家があって重いカバンを持って部活の朝練へ行く
さすがに道のりは長い

授業がある、これが中2の自分は大学は行くとして最低8年も続くと考えられる、最悪だ・・・

やってられないので昨日のちょっとした旅について思い返していた
人生が退屈なら冒険するのも悪くはない、少なくとも何もしないより面白い
京介は大人すぎる、みんなはそんなこと考えてるわけもない


「なんなんだ?なぜ俺は生まれたんだ?わけがわからない・・・魂はどこから生まれる?なぜ俺は生きている?」自分のルーツがわからない恐怖だ
どうせいつかは死ぬ、地球もじきに滅亡する、なのになぜ俺は今生きている・・・
「なんでなんだよ!」京介はついに声に出した
夜空に放ったその声には絶望しかなかった
夜空?なぜだ?俺は学校に・・・違う、記憶が無い、いつからだ?

朝練に出発した時からだった

人生は退屈だ、「まったく嫌気がさす」京介は自殺した
夜空は目の前が暗いだけだった、涙は死の恐怖に対してのものだった、きっと京介だった魂はこの世には戻ってこない

終わり

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