ほんの小さな私事(39)
そんな二人のやりとりを苦笑いしながら見ていると、キッチンに眠そうな顔をした潮が入ってきた。
「おはよー…って…じいさん、なんだよその格好。そんな派手なパジャマ、俺らぐらいのヤツでも着ねぇぞ?」
潮は入るなり、祖父の格好を見てそう言った。
「ばかたれ!変とか言うな。ぷりちーと言え、ぷりちーと!」
「…アホか…。」
この二人は、顔を合わせる度に、こうやって言い争いを繰り返している。とは言っても、本気でケンカしているわけでもなく、どちらかと言えば、小学生同士の言い合い、といった感じだろうか?
「ちっ、おめーはホンットに可愛くねーな。沙羅と姉弟なのが不思議なぐらいだぜ。こっちはこんなに可愛く育ってるっつーのに。」
祖父はそう言いながら、不意に私のお尻を撫で回してきた。それに驚いた私は「きゃっ!」と声を上げて立ち上がった。
「あ、このスケベジジィ!ねーちゃんになにやってんだよ?最悪だな…こいつ。」
潮がそう祖父を非難していると、いつの間にか、祖父の後ろにやって来ていた藤沢さんが、手に持っていたフライパンで、祖父の頭部を強打した。
「いでっ!」
「全くあんたは昔から変わんないねぇ…。小学生じゃないんだから、歳考えてそんな事するのはおよしよ。しかも、孫に対してそんな事するとか、節操無さすぎもいいとこだよ。」
藤沢さんは、そう言いながら、つづけて、祖父のこめかみを両手の拳で挟み、ゴリゴリとなじった。
「ちょ!いだだだだ!富士山勘弁、マジ勘弁!いでー、やめれ!ギブ、ギブッ!」
お仕置きという感じなのか、藤沢さんは祖父の痛がる言葉を無視し、こめかみをなじり続ける。
「ごめんね、沙羅ちゃん。こいつ昔からこんなでねぇ。私もこいつに何べんお尻触られた事か…。十分仕置きしとくから、今日はこれで勘弁してやっておくれ。」
藤沢さんの言葉に私は、軽く頷いた後、改めて椅子に座った。ただしかし、私はこの時、無意識に祖父から椅子の距離を遠ざけていた。
「おはよー…って…じいさん、なんだよその格好。そんな派手なパジャマ、俺らぐらいのヤツでも着ねぇぞ?」
潮は入るなり、祖父の格好を見てそう言った。
「ばかたれ!変とか言うな。ぷりちーと言え、ぷりちーと!」
「…アホか…。」
この二人は、顔を合わせる度に、こうやって言い争いを繰り返している。とは言っても、本気でケンカしているわけでもなく、どちらかと言えば、小学生同士の言い合い、といった感じだろうか?
「ちっ、おめーはホンットに可愛くねーな。沙羅と姉弟なのが不思議なぐらいだぜ。こっちはこんなに可愛く育ってるっつーのに。」
祖父はそう言いながら、不意に私のお尻を撫で回してきた。それに驚いた私は「きゃっ!」と声を上げて立ち上がった。
「あ、このスケベジジィ!ねーちゃんになにやってんだよ?最悪だな…こいつ。」
潮がそう祖父を非難していると、いつの間にか、祖父の後ろにやって来ていた藤沢さんが、手に持っていたフライパンで、祖父の頭部を強打した。
「いでっ!」
「全くあんたは昔から変わんないねぇ…。小学生じゃないんだから、歳考えてそんな事するのはおよしよ。しかも、孫に対してそんな事するとか、節操無さすぎもいいとこだよ。」
藤沢さんは、そう言いながら、つづけて、祖父のこめかみを両手の拳で挟み、ゴリゴリとなじった。
「ちょ!いだだだだ!富士山勘弁、マジ勘弁!いでー、やめれ!ギブ、ギブッ!」
お仕置きという感じなのか、藤沢さんは祖父の痛がる言葉を無視し、こめかみをなじり続ける。
「ごめんね、沙羅ちゃん。こいつ昔からこんなでねぇ。私もこいつに何べんお尻触られた事か…。十分仕置きしとくから、今日はこれで勘弁してやっておくれ。」
藤沢さんの言葉に私は、軽く頷いた後、改めて椅子に座った。ただしかし、私はこの時、無意識に祖父から椅子の距離を遠ざけていた。
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