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短気で不器用な俺〜弐〜

[426]  NIGHT  2009-07-10投稿
〜放課後〜
「畜生あのやろー!ゆるせねぇー!ぜってー俺は悪くねー!」
俺は、帰り道にあったごみ箱や電柱を蹴りながら歩いた。
「黒沢さん」
後ろから声がした。それも女子だ。また噂話か何かだと思った。が、一応答えた。
「何だよ」
「黒沢さん、彼女とかいる?」
「またその話しかよったく、いねーよ!いるわけねーじゃん!」
「そーなんだ、ならいいや。ありがと。バイバーイ」そう言って、女子は去って行った。
「何だよったく。どいつもこいつも。あーウゼー」
「おい黒沢、何してんの?」
数少ない友達の中の一人、佐和田健だ。皆から健さんと言われている。
「帰ってんだよ!見りゃわかんだろ!」
「そりゃそーだけど、前田美樹だよね今の。何話してたの?」
「前田?さっきの奴か。何も話してねーよ」
「あっそ・・・誰にも言うなよ!」
「何をだよ!」
「実は俺・・・」
「早くしろよ!」
「わかったよ!実は・・・俺!前田の事好きなんだよ。秘密だぞ!」
「フッ、ハッハッハッハッハッ」
「何で笑うんだよ!真剣に好きなんだよ!」
「ワリィーワリィー。その面構えで何言うのかと思ったら・・・ハッハッハッハッ」
「ったく。もーいいよ!お前は良ーよなイケメンで!それに比べて俺はさ」
「まー落ち込むな」
確かに俺はモテる方だった。
「あーあ?」
「だから落ち込むなって!しょーがねーな!今日は俺がおごってやるよ!ファミレスでも行くか!」
「マジで!よっしゃ」
そして俺と佐和田は、ファミレスへ行った。
こんな機嫌の悪い俺でも、佐和田といると自然と笑顔を取り戻せた。

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