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ほんの小さな私事(49)

[344]  稲村コウ  2009-07-17投稿
教室には、ホームルームが始まる五分前に着いた。まだ皆それぞれ席から離れて喋っていたりしている。
私は、すれ違うルームメイトに挨拶をしながら、自分の席へと向かった。
隣の席の高野さんは、少し離れた所の男子の席のところで、何やら色々と話をしているようだった。
私は、教科書などを机の引き出しにしまいつつ、高野さんたちの話に耳を傾けた。
「俺も直接見てた訳じゃないからよくわかんないんだけど、なんか鋭い刃物で切られたみたいにザックリ切れててさ。血が酷かったから応急処置で止めたんだけど、救急車が来てそのまま病院直行。十針とか縫うぐらい酷かったっぽいんだよ。」
「うわ…そうなんだ。でも何でそんな事になったの?」
「それがわかんねーんだよ。それぞれみんなでアップしてた時に、あいつがいきなりでっかい声あげてさ。で、見に行ったらさっき言った通りさ。まわりに居た連中の誰かが刃物とか持っているとかって様子もなかったし、ホント、何が何だかさっぱり。」
「…うーん、まさか…。」
どうやら話は、誰かが怪我をしたという感じであった。しかもかなりの大事で、尋常ではない事も話からうかがえた。
「まさかって、高野、何か知ってるとかか?」
「あ…ううん、そうじゃないのよ。まさか、そんな変な事があるなんて思わなくて…って思って、ね。」
「だよなー。いきなり切れるとか、原因わかんないとか、変な事だらけだよ。」

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