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ほんの小さな私事(51)

[323]  稲村コウ  2009-07-22投稿
朝のホームルームが終わった後、改めて高野さんが私に話し掛けてきた。
「さっきの続きだけど、野球部の稲葉が怪我したって話、私、何か変だと思うのよね…。ほら、昨日、カズちゃんのスカートが切れたのも、回りに特に何も無い状況での事だったし。さっき、同じ野球部の矢萩っちから話を聞いたんだけど、稲葉が怪我した時も、回りに何も無い状況だったんだって。これって何か繋がりがありそうよね…。」
確かに、先ほどの話を聞いていて、私も、二つの事に何かしらの繋がりがありそうだとは感じた。しかしながら、実際に現場の様子を見た訳ではないので、何とも言えない所である。
ただ、異様な出来事という共通点があるし、もしかしたら、稲葉君が怪我をした際に、あの、赤色の靄が出ていたかも知れない。
「繋がりがありそうな感じはしました。ただ、何がどの様に、二人に襲い掛かったかが気になります。」
「噂では、鎌鼬(かまいたち)とかって話も出てるけど、風だけでそんなに切れちゃうものなのかな?」
高野さんはそう言って首を傾げた。
確かに鎌鼬は、瞬間的に風が強く動く現象であり、それがカッターナイフの様な鋭い切れ味を見せて、物を切り刻む事もあるだろう。

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