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ポジティブ・アクション16

[585]  ミッシェル  2009-08-04投稿

「止めてくれ!! 殺さないでくれ!」

男の悲痛な叫びが、薄暗い部屋に響いた。

その男は、2人の屈強な男達によって床に押さえつけられており、身動きが取れないでいた。

「もう遅い…」

長髪をオールバックにした男が、泣き叫ぶ男を冷酷な瞳で見つめる…。

その長髪の男の腕には“交差した二挺の大鎌”のタトゥーが彫られていた。

そして同様に、彼の仲間である2人の男達にも、一人は首筋に、もう一人は胸に交差した二挺の大鎌のタトゥーを入れている。

「安心しろ‥一瞬だ」

長髪の男はテーブルに置いてあるショットガンを手にし、その銃口を男の額に突き付ける…。

「お前ら‥どいてろ」

彼にそう言われ、男達は部屋の隅へと移動する。

「ひぃぃ‥殺さないで…止めてぇ…うぅ‥うぅ‥」

泣きじゃくりながら必死に助命を懇願する男だが、彼は容赦などしない。

…彼は鼻で笑うと

次の瞬間には男の頭部は完全に粉砕され、肉片が床に飛散する…。

そして左右の目玉だけが、ハッキリと形を残したまま血まみれの床に転がった…。

長髪の男はそれを革靴で力強く踏み潰し、頭の無い死体に向かって言う。

「俺達を敵に回すとは‥愚かな野郎だ」

やがて死体から、部屋の隅にいる2人に顔を向けると

「‥後始末は頼んだぞ」

そう言って、部屋の窓から外を眺める。

彼の目に映るのは広大な森林。

どこをどう見ても、木ばかりである。

彼は只それらを見つめながら呟く…。

「待ってろよ“スティーブ”今からお前に会いに行くぜ‥」


続く

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