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ポジティブ・アクション19

[596]  ミッシェル  2009-08-06投稿

翌朝。

午前7時。

「ルブランスだ! メアリーどこだ!」

ルブランスのメンバー4人が、片っ端からマンションの三階の部屋を確認していく。

…メアリーを見つけ出す為だ。

「うぅ‥騒がしいな」

ソファの上で眠っていたスティーブは、外から聞こえてくる騒音と共に目を覚ました。

…まさか。

スティーブはソファからすぐに起き上がり、玄関に向かう。

‥その手には拳銃が握られていた。

扉の前に立ち、ゆっくりと扉を開くと、その僅かな隙間から外の様子を確認する。

…やはり。

ルブランスのメンバー4人の姿が彼の目に映った。

奴らが後二部屋も回れば、順番的に間違いなく自分の部屋に来る‥。

彼は寝室へ走った。

「おいメアリー! 起きろ!」

毛布をはがし、彼女の頬を軽く叩く。

「うーん…なぁにぃ…?」

声は出したが、その目はまだ閉じたままである。

見かねたスティーブは、両手でメアリーの頬を左右から引っ張った。

すると彼女はすぐにその蒼い瞳を開け、スティーブを見つめる。

「うん‥? どうしたの?」

陽気にスティーブは言った。

「ギャングの連中が来たぜ。ルブランスだ」

メアリーは目を丸くさせ、ベッドから起き上がった。

「う、嘘でしょ! は、はぁ…殺されるわ‥」

「馬鹿やろう。死ぬかって。そこでじっとしてろ。俺に任せるんだ!」

不安な表情を浮かべるメアリーにスティーブは続ける。

「安心しろ。すぐ終わる」

スティーブは微笑み、拳銃を片手に寝室から飛び出した。


「ここが最後だな。間違いなくここにいる」

男はそう言って、ドアノブを回す。

…しかし。

「へへっ。開いてねェな。ビンゴだぜ」

「食らえ!!」

男の一人が、拳銃で扉に向かって何発も銃弾を撃ち込む。

「よし、行くぞ」

ボロボロの扉を開け、男達は室内へと歩を進める。

…その時。

「ぐはぁっ…!!」

一発の銃声と共に、先頭を歩いていた男がその場に崩れた…。

倒れた男の首からは、赤黒い血がドクドクと流れ出ている‥。

「な、何…!?」


続く

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