(ID:54760) - 携帯小説！(スマートフォン版)

車内では、さっそく自己紹介が始まった。
「オレは龍吾。野球部でピッチャーやってます！好きな女の子のタイプは…やっぱかわいい子かな？」
どっと笑いが起こる。龍吾の新たな一面が見えた。
「オレは、龍吾のダチの健也。３番バッターやってます！けっこうキャンプとか好きだから、困ったときはすぐ聞いてください。」
龍吾の友達の笹川健也は坊主のまさに野球少年って奴だ。すると僕に
「オレ健也。よろしくな」「よろしく。」
きっと龍吾の友達だから、優しい奴に違いない。
「オレは森山陽太。みーくんの友達です。みーくんとはもう１０年以上も友達です。オレもみんなと楽しみたいです。宜しく！」
拍手が車内に響き渡る。
そして僕の番だ。
龍吾がみーくんコールをする。
それにつられて、みんなもみーくんコールをする。
僕は照れながら自己紹介をした。
「えーと…僕は伊達岬です。自分は頼りないところもあるかもしれないけど、キャンプのメンバーとしてがんばります。あとみーくんって呼んでください。」
すると龍吾から、
「みーくーん！」
すると他の友達も
「みーくん！みーくん！」車内みーくんコール再び。「あとは女子メンバー…」なんで僕が仕切ってんだ。と思った。
「はい！私は龍吾の姉の明美でーす。１７でーす。３つ下の男も恋愛対象だからよろしくね！」
みんなぞっとして下を向く。
「ちょっと～！拍手拍手。」
パチ…パチ…
「んもぅ。」
でも姉さんは楽しそうだった。
「私は、友達の桜です。よろしくお願いします。」
桜は、僕達と同じ１４歳。どこの中学校だか分からないが、顔立ちはまるでアニメのヒロインのようだ。
健也は
「萌え～」
と言葉をもらした。
車内はまず盛り上がり、僕も全員と打ち解けた。
景色は見慣れた景色から、どんどん山間へと入っていく。
あのキャンプが
始まった。

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キャッチボール 第３４話

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