キャッチボール 第38話〜真相〜
あの時の優しい龍吾はもう居ない。まるで鬼のような目をしていた。
「こんな奴はもう…友達じゃない。オレは…みーくんのこと…信じてたのに。」手をパンパンとはたき、テントの中に入っていった龍吾。
「やりすぎだよ…」
桜はこの光景を見て、涙を止めることはできなかった。
「龍吾!」
明美の声も虚しく、女子2人もそれぞれのテントへ入っていった。
「陽太、みーくんの何を知ってるんだよ?」
健也が陽太に迫る。
「あれは…ヤクじゃない。精神安定剤だ。それをお前がヤクだヤクだとか言うから、みんなを疑わせ、あげくの果てにはみーくんが龍吾に殴られてた。だから健也のせいでこんなことになったんだよ。」
「……。」
健也は反省しているようだった。
「みーくんはちゃんとヤクの使用は否定していた。それなのに健也はどんどん言うから暴力事件にまで発展したんだよ」
すると女子2人が戻ってきて、
「そうだったんだ…」
「みーくんは生まれたときから精神状態が不安定で、この精神安定剤がないとダメなんだよ。」
「私、岬くんの手当てしてくる。」
桜はすぐ手当てへと向かった。
「大丈夫岬くん。」
「……。」
「顔、ケガしてるから消毒するね。」
「……。」
もう、何の感情も湧いてこない。
陽太の話も真面目に聞かないで…。
飯岡龍吾。もう友達じゃない宣言。
僕はこの一言で、龍吾の全てを信じられなくなった。
テントから号泣している龍吾が影になって見える。
真相を知ったのだろう。
「そっとしておこう。」
陽太が言った。
健也もその場にうずくまり、反省している。
僕の精神状態も安定してきたので自力で立つことができた。
「健也も、片付け手伝って。」
「…分かったよ。」
陽太、健也、明美の3人で片付けをする事となった。
龍吾は、人を殴ってしまった罪に、何を感じているのだろう。
龍吾はただ泣いているのだろう。
それで済むのならば泣けばいいじゃん。
泣けよ。
心から謝れないのだったら。
僕は龍吾に怒りを覚えた。
今回のキャンプは最悪だ。テントの中では龍吾が、
「みーくん…ごめん…。」呪文のように唱えていた。
「こんな奴はもう…友達じゃない。オレは…みーくんのこと…信じてたのに。」手をパンパンとはたき、テントの中に入っていった龍吾。
「やりすぎだよ…」
桜はこの光景を見て、涙を止めることはできなかった。
「龍吾!」
明美の声も虚しく、女子2人もそれぞれのテントへ入っていった。
「陽太、みーくんの何を知ってるんだよ?」
健也が陽太に迫る。
「あれは…ヤクじゃない。精神安定剤だ。それをお前がヤクだヤクだとか言うから、みんなを疑わせ、あげくの果てにはみーくんが龍吾に殴られてた。だから健也のせいでこんなことになったんだよ。」
「……。」
健也は反省しているようだった。
「みーくんはちゃんとヤクの使用は否定していた。それなのに健也はどんどん言うから暴力事件にまで発展したんだよ」
すると女子2人が戻ってきて、
「そうだったんだ…」
「みーくんは生まれたときから精神状態が不安定で、この精神安定剤がないとダメなんだよ。」
「私、岬くんの手当てしてくる。」
桜はすぐ手当てへと向かった。
「大丈夫岬くん。」
「……。」
「顔、ケガしてるから消毒するね。」
「……。」
もう、何の感情も湧いてこない。
陽太の話も真面目に聞かないで…。
飯岡龍吾。もう友達じゃない宣言。
僕はこの一言で、龍吾の全てを信じられなくなった。
テントから号泣している龍吾が影になって見える。
真相を知ったのだろう。
「そっとしておこう。」
陽太が言った。
健也もその場にうずくまり、反省している。
僕の精神状態も安定してきたので自力で立つことができた。
「健也も、片付け手伝って。」
「…分かったよ。」
陽太、健也、明美の3人で片付けをする事となった。
龍吾は、人を殴ってしまった罪に、何を感じているのだろう。
龍吾はただ泣いているのだろう。
それで済むのならば泣けばいいじゃん。
泣けよ。
心から謝れないのだったら。
僕は龍吾に怒りを覚えた。
今回のキャンプは最悪だ。テントの中では龍吾が、
「みーくん…ごめん…。」呪文のように唱えていた。
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