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[433]  2009-08-26投稿

―――思い出したくもない。

女が苦手な理由―――\n









実の姉貴に犯された、なんて他人には絶対言えない。








俺がまだ中学生の時、



家の家族構成は祖父母、父親、姉貴、俺の5人。

母親は俺が小学生に上がる前に死んでしまった。

だけど、悲しいとは思わなかった、ただ、物足りないぐらいにしか考えていなかった。


一方、親父はかなり苦労したんだろうなぁ。

同年代の人と比べても老けてる、白髪だから余計そう見える。


朝飯、3人分の弁当、晩飯は姉貴が殆どやってくれた。

婆ちゃんも作ってくれるが、味が薄い。

困った事といえば、姉貴の作る弁当はかなり凝っていてたまに恥ずかしい。

パンダのおにぎりが入っていた時もあって、隠しながら食べたなんて事もあった。



異変に気付いたのは受験で忙しかった夏の時期だった………気がする。



ちょくちょくTシャツとか下着とかが無くなった。


まぁ、それはあんまり分からなかった、後で思っただけだ。





薄暗い部屋で姉貴が俺のそれを使って自慰しているのを見て。





そこには俺の知っている姉貴は居なかった、



欲望、欲求を満たしている獣。



何が悪かったのだろうか、星座占いが最下位だったからだろうか。


その現場で餌に飢えた獣に見つかってしまった。



見とれていたんじゃない、恐怖と吐き気で動けなかったんだ。



足の折れた兎を獅子は満足げに食べていく………











泣いた。








女に初めて泣かされた。



それから、そんなことはなかった。


姉貴は何もなかったように、日常生活を送っていた。


だけど、俺は普通には戻れなかった。

女が怖くなった、触ることも話すことも抵抗があった。

正直言えば、嫌と言ってもいい。

希望していた学校を男子校にした、お陰で今は落ち着いた生活をしている。

今、姉貴は上京して、離れて暮らせている。



今回の旅行は正直ホッとしている。

病室にいれば、女性と合うことは殆ど無い――――


なのに、何でこんな状況に………

ドアを開くと、着替え終わったのかカーテンが開いていた。

思わず目を逸らそうとした、しかし、そうすることは出来なかった。





彼女の目は包帯でグルグル巻きにされていた。



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