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DRAGON LOVER 18

[368]  木村蜜実  2009-08-27投稿
頭が冴えない。

ディ○ニーまであと2日。

僕とエリンは家でガイドブックを見ている。

「一日目はココに行って…これと、これを乗って、これを食べて…あっこれも♪」
エリンは嬉しそうに指を指しながら話す。

僕は聞いているようで、聞いてない…。

そんな事はどうでもよい。

僕はあの事ばかりを考えている…。頭が破裂しそうだ…。

誰か助けてくれ…。

「行きたくないの?」

「えっ?」

「ハーンは、行きたくないの?」

僕の腕を掴んで顔を覗き込む。

「行きたいよ…何でそんな事聞くんだよ。」
僕は思わず目をそらす。

「……つまんない!」

そう言って、エリンはガイドブックを閉じ、ベッドでふて寝し始めた。

(怒らせたかな。)

僕は近くに寄りエリンの体を揺さぶる。

「なぁ…ふて腐れんなよ。俺は行きたくない訳じゃないんだから。」
そう言うと、エリンは起き上がり僕を見つめる。

「じゃあ、何でずっと怒ってる顔するの?」

「俺がいつそんな顔した?」

「ずっとよ!今だってそうじゃん!」

「してねぇよ!」

「してるよ!」

イライラする僕等。
泣き出すエリン。
(どうしろってゆうんだよ…。)

「ばか!もう知らない!」
捨てゼリフをはいてエリンは出て行く。

(……?俺が悪いのか?)

でも、行きたくないなんて言ってないし。

(俺は悪くない!)

と思っても、自分の悪かった所を思い出し、探す。

ずっと考え事してて、上の空で話しを聞いていた…。しかも考え事すると怒ってる顔をしてしまう。

(それなのか!)

急いでエリンに電話をする。

出ない。

エリンの家に行こうと思い、玄関のドアを開ける。

(とにかく謝ろう。)

罪悪感を抱いて、アパートの階段を下りる。

階段の隅っこでエリンはうずくまって座っていた。

「エリン。」

肩を叩いて振り向くのを待つ。

「ハーン…ごめんなさい。」
泣きながら抱き着く。

僕はそっと抱きしめて

「俺のほうこそごめん、さぁ、部屋戻ろ。」
うなずくエリンの手を引き、僕等は部屋へと戻る。

僕等の初めてのケンカは、すぐに仲直りで終わった。

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