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「 」

[370]  2009-08-29投稿
時刻は午後5時を過ぎた所、午前中からずっと寝ていたから昼飯を食い損ねた。

食堂はもう準備中の札がかかってあるだろうし、売店ひ行ってもロクな物が残ってないだろうし。



まぁ、あと2時間もすれば晩飯だし時間を潰していればすぐだな。






穏やかな階段をワザとゆっくりと上がっていく。

扉に手をかけると僅かに抵抗があった、少し力を入れてそれを退ける。





邪魔をしていたのは風だった。




屋上には何度か来た事かがある、風が凄く気持ち良い、お気に入りの場所だったりする。


学校の屋上なんかは結構人気があるけど、病院の屋上っていうのは殆ど人が居ない。

病人にこの風は少しキツいのかもしれないな。







「ふぅ…………」
「ふぅ…………」






気のせいか?



声がダブったように聞こえたのだけど……………………















居た。





篠原千尋。




今、最も俺の生活を侵略している人物が、通り過ぎた扉付近に座っていた。






「空は………綺麗な夕暮れですか?」

何でコイツは軽々しく他人に話しかけられるんだ?



夕暮れ?





馬鹿じゃないのか、

今は真夏の8月、こんな時期のこんな時間じゃ夕暮れなんて……








そういえば、コイツって俺が一度目覚めた時にはもう居なかったっけ……





つーことは、


「……あの、もしかして……午前中からずっとここに居るんですか?」

「はい、そうです」







前言撤回。






コイツ、正真正銘の馬鹿だ。


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