キャッチボール 第46話〜再会〜
「……」
「……」
2人とも言葉にできない。聞こえるのは風の音だけ。このまま…僕か龍吾を吹き飛ばしてほしい。
その時は、そう思っていた。そう、当たり前の考え方だった。
「何?忘れ物か。」
「うん。」
前のように会話が弾むことはない。
風が2人の存在を消していく。
「みーくん。」
「……じゃあね。」
僕は帰ろうとした。
でも龍吾は
「1つ話していいか。」
「…」
僕は立ち止まった。
「これ。」
僕の手に差し出したのはグローブ。あの時返したはずの。
「…どういうこと?」
「オレ、後悔はしたくないから。」
「……。」
「…仲直りしよう。」
「……。」
何でだろう。自分の気持ちが楽になったのか。涙が出てきた。
「オレ…みーくんとずっと友達でいたい。」
あの事件から1年。僕はもう龍吾との楽しかった日々は忘れる… そう思っていた。だけど…後悔したくない。その言葉が僕の心に響いた。
「龍吾…バカヤロー…。でも僕もごめん」
「よし!仲直り記念!キャッチボールしようぜ!」
幸せなひとときが戻ってきた。
過去はもう引きずらない。今から…未来にむかって歩いていく。
そう、龍吾に教えてられている気がした。
「ナイスキャッチ!」
「ゴロだよ!ちゃんととれよ〜」
ケガなんて…
どんな障害だって大丈夫。龍吾は、本当に楽しそうだった。
その光景の見える死角にたたずむ少年がいた。
健也だった。
何を考えているのだろう。
「よし!やめにしよう。」午後6時50分。辺りはもう真っ暗だ。
「いつも優しくしてくれてありがと。」
「いや…照れるな。」
龍吾は頭をかく。
空き地から出ようとしたとき、2人に急に
「わっ!」
と言って驚かしてきた。
「おっ!健也!」
「驚いた?ついさっき通りかかってずっと隠れてたんだぜ〜」
2人は苦笑いした。
「みーくんも…久しぶりだな。」
「久しぶり。」
「どう。調子は。」
「大丈夫。キャンプの時はごめん。」
「ううん。心配いらねぇ」こんな所で健也にも会えるとは…
すると健也が
「みーくん!携帯の番号とメアド教えて。」
「分かった。」
どんどん友達が増えていった。
龍吾も僕の幸せそうな様子に時折笑顔になっていた。
「じゃあ。また。」
「じゃあ。」
3人は解散した。
するとすぐ健也からメールが来た。
「……」
2人とも言葉にできない。聞こえるのは風の音だけ。このまま…僕か龍吾を吹き飛ばしてほしい。
その時は、そう思っていた。そう、当たり前の考え方だった。
「何?忘れ物か。」
「うん。」
前のように会話が弾むことはない。
風が2人の存在を消していく。
「みーくん。」
「……じゃあね。」
僕は帰ろうとした。
でも龍吾は
「1つ話していいか。」
「…」
僕は立ち止まった。
「これ。」
僕の手に差し出したのはグローブ。あの時返したはずの。
「…どういうこと?」
「オレ、後悔はしたくないから。」
「……。」
「…仲直りしよう。」
「……。」
何でだろう。自分の気持ちが楽になったのか。涙が出てきた。
「オレ…みーくんとずっと友達でいたい。」
あの事件から1年。僕はもう龍吾との楽しかった日々は忘れる… そう思っていた。だけど…後悔したくない。その言葉が僕の心に響いた。
「龍吾…バカヤロー…。でも僕もごめん」
「よし!仲直り記念!キャッチボールしようぜ!」
幸せなひとときが戻ってきた。
過去はもう引きずらない。今から…未来にむかって歩いていく。
そう、龍吾に教えてられている気がした。
「ナイスキャッチ!」
「ゴロだよ!ちゃんととれよ〜」
ケガなんて…
どんな障害だって大丈夫。龍吾は、本当に楽しそうだった。
その光景の見える死角にたたずむ少年がいた。
健也だった。
何を考えているのだろう。
「よし!やめにしよう。」午後6時50分。辺りはもう真っ暗だ。
「いつも優しくしてくれてありがと。」
「いや…照れるな。」
龍吾は頭をかく。
空き地から出ようとしたとき、2人に急に
「わっ!」
と言って驚かしてきた。
「おっ!健也!」
「驚いた?ついさっき通りかかってずっと隠れてたんだぜ〜」
2人は苦笑いした。
「みーくんも…久しぶりだな。」
「久しぶり。」
「どう。調子は。」
「大丈夫。キャンプの時はごめん。」
「ううん。心配いらねぇ」こんな所で健也にも会えるとは…
すると健也が
「みーくん!携帯の番号とメアド教えて。」
「分かった。」
どんどん友達が増えていった。
龍吾も僕の幸せそうな様子に時折笑顔になっていた。
「じゃあ。また。」
「じゃあ。」
3人は解散した。
するとすぐ健也からメールが来た。
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