携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> アドベンチャー >> ポジティブ・アクション40

ポジティブ・アクション40

[677]  ミッシェル  2009-09-07投稿

「うわっ、お姉ちゃんやるな!」

アンディの活気に満ちた声が、リビングに響いた。

「うふふ、面白い!」

アンディの隣りで、メアリーも楽しそうに笑いながらコントローラーを両手にテレビ画面に集中していた。

そんなテレビゲームに興じている二人を、ジュリーは近くのソファーに座って見つめている。

「ふぅ、お姉ちゃん強いね。どうして? 」

アンディはコントローラーをテーブルに置き、隣りに座るメアリーを見つめた。

「格闘ゲームは得意なのよ。学生の頃、よく友達とやってたから」

「へぇ〜。僕、友達にはいっぱい勝てるけど、ママとお姉ちゃんには勝てないや」

「うふ、ママ強いの?」

すると、アンディはアイスコーヒーを飲んでいるジュリーを見つめながら、

「うん。凄く強いよ! 何回やっても勝てないんだ。ねっ? ママ!」

ジュリーはアンディの瞳を見つめ、優しく微笑んだ。

「手加減してるんだけどね。でもアンディ、叔父さんに負けた事は一度も無いよね」

「うん。だって叔父さん、弱いもん!」

…それを聞いたメアリーの目が急に丸くなった。

今まで何度もスティーブの戦いぶりを実際に見て、その度に彼の強さを実感してきたメアリーにとってアンディのその言葉はとても衝撃的な物だった。

「よ、弱いの?」

「あははっ。だって、僕に勝った事一度も無いんだよ」

アンディは自慢気に言った。

そんなアンディを、メアリーはとても可愛いく思い、思わずアンディの頭を優しく撫でた。

「実際のあの人は凄く強いのに。うふ、何か可笑しいわね」

「うん。可笑しい。あはは」

そうして二人は、お互いを見つめ合いながら高らかに笑った。

(あの娘。気に入った)

ジュリーは心の中でそう呟き、ゆっくりとソファーから立ち上がった。

そして二人を見つめながら、

「暑いね。アイスでも食べようか?」

その問いかけに、二人は一斉にジュリーに顔を向ける。

「食べる!」

先に口を開いたのはアンディ。

それに続いてメアリーも、

「私もお願いします」

「ふふ。分かった。直ぐ持ってくるわ」

ジュリーは頷き、二人に背を向けて歩き出した。


続く

感想

  • 21219: 揚羽:?四十話?ミッシェル…デズモンドを貸して下さい。 [2011-01-16]
  • 21221: 楽園ゼロに悪役として出演させたい! [2011-01-16]

「 ミッシェル 」の携帯小説

アドベンチャーの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス