携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> 恋愛 >> give me…2

give me…2

[442]  LEON  2009-09-09投稿
足の上には、金属の塊が乗っかっていて、隣りには冴えない男が俯せに倒れていて、私は頭がズキズキ痛んでいた。
状況を把握する前に、隣りの男が慌てて飛起きて金属の塊をどけた。

「すいません!!!大丈夫ですか?怪我ありませんか?」

「痛い…」

私はゆっくり起き上がった。
「何処か怪我しました?何処痛いですか?」

「あの…俺iPod聴きながらチャリ漕いでて…それでカラス凄い飛んでるな〜とか空見てたら…」

男はかなりテンパってるみたいだった。なんだかおかしくて吹き出しそうになった。

「大丈夫。頭打ったけど、血出てないし。」

「うわっ!!!!足血出てるじゃないっすか。救急車呼びましょうか?どうしよ〜」

ここまでテンパってると笑えないものだ。
私はハンカチをポケットから取り出して男の額に当てた。
「擦り傷だから。血が出てるのは君でしょ?」

「えっ?」

男は驚いて、額に手を置き手に付いた血を見てまた驚いていた。

「フフフ…」

「どうしました?あっ頭打ったから…」

「私の頭は正常です(怒)!!てか君面白いね。ぶつかったお詫びにさ、家泊めてくれない?」

「えっ?」

自分でも変な事言ってるのは重々承知だけど、一人になりたくなかった。

「彼女に怒られるんだ?」

「いや…いないっすけど…」

「ダメかな?」

「いや…てか知らない男の家泊まるとか危ないじゃないっすか」

「君危ないんだ?(笑)」


私は知ってる。
君は危ない男じゃないって。
だって、
こんな澄んだ目をした人始めて見たんだ。吸込まれそうなほど深く広がる純粋な心。

続く

感想

感想はありません。

「 LEON 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス