キャッチボール 第47話〜束縛 1〜
『今度オレの家に来いよ。つーか…明日!』
僕は
『うん。分かった。誰が来るの。』
とメールを返す。そしたら、
『あー。まだ誰も。でもたまには2人で遊ぼうぜ。』だよな?僕は少し疑ったが『まあいいけど。』
とメールを返した。
「だよなって…。」
ずっと考えてた。
でも、楽しそうだ。
「あ…もし龍吾が誘ってきたら断らなくちゃいけないから、一応遊ぶことを伝えとこ。」
そう思って一応龍吾にメールを送った。
翌日。2月14日。
石田中前。
「よっ。」
健也がやってきた。
「オレんち石田中の近くだから!」
と言って、自転車をこぎはじめる。
本当に近かった。線路脇の家だった。
「あがっていいよ。」
「おじゃまします。」
「あっ…親は仕事で誰もいないんだっけ。」
「そっか。」
健也の家は至って普通の家だ。
「ここ、オレの部屋。」
と言って、
「入って。」
と言われ、部屋に入った。後から健也が入る。
その時、ガチャっと音がした。
「何で、鍵閉めるの?」
明らかに健也の様子が違う。僕は疑問を隠せない。
「何なの…。」
健也は嘲笑っていた。
「お前のせいだよ、みーくん…。」
近寄ってくる。
そして…
気付いたら、ロープで体が固定されて、身動きできない。
「なんだこれ…」
「お前がいるから龍吾は辛い思いしてんだよ。」
「…?」
「お前さ。この1年間、龍吾は何してたと思う?」
「……。」
「お前のために、毎日グローブを磨いてたんだ。」
「龍吾…」
健也は話を続ける。
「龍吾は、優しい奴なんだよ。お前なんかに…」
そう言った途端、とっさに僕の腕をつかみ、力を入れた。
「痛い…」
「お前が…お前が、苦しめてるんだよ龍吾を!」
何とか腕を離す。健也の表情は怒りに満ちている。
「健也よく聞いて…」
「聞かなくても分かるんだ!」
そして、部屋を出ていった。
「死ね。」
部屋の鍵が閉められた。
完全なる密室。
僕は何とか携帯をたぐりよせた。
「お願い…」
とりあえず龍吾に電話しよう。
「もしもし」
「みーくんか。どうした?」
「今、健也の家にいる。」「分かってるけど。」
「助けて…」
「…え?」
龍吾は戸惑う。
「とにかく助けて!」
それが最後だった。電話は切れてしまった。
「行かなくちゃ…!」
僕と龍吾の、本当の友情が試される時が来た。
その頃、健也が包丁を持って階段を上がっていった。
僕は
『うん。分かった。誰が来るの。』
とメールを返す。そしたら、
『あー。まだ誰も。でもたまには2人で遊ぼうぜ。』だよな?僕は少し疑ったが『まあいいけど。』
とメールを返した。
「だよなって…。」
ずっと考えてた。
でも、楽しそうだ。
「あ…もし龍吾が誘ってきたら断らなくちゃいけないから、一応遊ぶことを伝えとこ。」
そう思って一応龍吾にメールを送った。
翌日。2月14日。
石田中前。
「よっ。」
健也がやってきた。
「オレんち石田中の近くだから!」
と言って、自転車をこぎはじめる。
本当に近かった。線路脇の家だった。
「あがっていいよ。」
「おじゃまします。」
「あっ…親は仕事で誰もいないんだっけ。」
「そっか。」
健也の家は至って普通の家だ。
「ここ、オレの部屋。」
と言って、
「入って。」
と言われ、部屋に入った。後から健也が入る。
その時、ガチャっと音がした。
「何で、鍵閉めるの?」
明らかに健也の様子が違う。僕は疑問を隠せない。
「何なの…。」
健也は嘲笑っていた。
「お前のせいだよ、みーくん…。」
近寄ってくる。
そして…
気付いたら、ロープで体が固定されて、身動きできない。
「なんだこれ…」
「お前がいるから龍吾は辛い思いしてんだよ。」
「…?」
「お前さ。この1年間、龍吾は何してたと思う?」
「……。」
「お前のために、毎日グローブを磨いてたんだ。」
「龍吾…」
健也は話を続ける。
「龍吾は、優しい奴なんだよ。お前なんかに…」
そう言った途端、とっさに僕の腕をつかみ、力を入れた。
「痛い…」
「お前が…お前が、苦しめてるんだよ龍吾を!」
何とか腕を離す。健也の表情は怒りに満ちている。
「健也よく聞いて…」
「聞かなくても分かるんだ!」
そして、部屋を出ていった。
「死ね。」
部屋の鍵が閉められた。
完全なる密室。
僕は何とか携帯をたぐりよせた。
「お願い…」
とりあえず龍吾に電話しよう。
「もしもし」
「みーくんか。どうした?」
「今、健也の家にいる。」「分かってるけど。」
「助けて…」
「…え?」
龍吾は戸惑う。
「とにかく助けて!」
それが最後だった。電話は切れてしまった。
「行かなくちゃ…!」
僕と龍吾の、本当の友情が試される時が来た。
その頃、健也が包丁を持って階段を上がっていった。
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