携帯小説!(スマートフォン版)

[405]  オレンジ  2009-09-11投稿


私の街には城がある

とっぷりと
日が暮れた街を
思いたって散歩する

見上げた夜空には
半分の月が重そうに
傾きながら浮かんでる

そして
もうひとつ

この街ならではの風景

暗闇に光輝く城がある

夜に見ると
その姿はまるで空に
浮かんでいるかのよう

見慣れた景色が
不思議と新鮮に見える時

ちょっと幸せな気分

半分の月がつくる
淡い影で遊びながら

そして秋という
季節に抱かれながら

道を歩く贅沢を味わう夜


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