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いじわる先生 4 〜悲しきいじめとの闘い〜

[496]  るー6  2009-09-16投稿
『君たちがいるから、幸輔くんは、笑っていられると思う。』
この一言にどれだけ勇気づけられただろう。
優太は自分の役目、
『友達を助ける。』
という事を知るきっかけとなった言葉だった。

香山先生。…オレね、
幸輔を…いじめから守っていくって決めたんだ。
だから、心配しないでね。
だけど岩塚先生…
まさかこの人が来て、3年4組がどんどん変わっていくなんて…誰が思っていたのだろうか。


「おはようございます。」「……。」
生徒達は黙っていた。
3年4組。新しい担任の岩塚博。いかにも真面目そうな眼鏡をかけてる先生だった。
「えー、今日から新しい担任を務めさせて頂く、岩塚博です。」
岩塚先生。
教育委員会から『優秀教員』として認められている。…って香山先生が言ってたな。
でも、本当は違ってた。

放課後、幸輔は再びいじめられていた。いつもは香山先生に助けられていたが、もう今はいないんだ…。
幸輔は絶望せざるを得ない。
香山先生…なんでいなくなっちゃったの…。
教えてよ…

数日前。
「失礼します。」
教育委員会に呼ばれた香山は、深々とおじぎをして、椅子に座った。
「君が…香山くんか。」
「はい…」
さすがに教育委員会ともなると、ハゲてるおっさんが多いが、今はそんな事を考える余裕がない。
「えー、調査結果からよると、数人の生徒による体罰…ですか。」
「いえ…違うんです。それは…」
「理由などはいいんだ。体罰を与えた…その時点でもう、君は教員を辞めてもらう。」
「えっ…」
「生徒を殴った責任は重いんだよ。」
あまりにも酷すぎる。理由も聞かないなんて…
香山は必死に反抗した。でも無駄だった。
山田や、優太になんて言おう。でもいずれ分かることだ。
それから香山は、表舞台、学校から去った。

何で先生…
僕達に何も言わずに去っていったんだよ…。
その時、
「やめろ!」
「優太…?」
優太は幸輔の前に立った。「やるならオレをやれ!」「優太いいよ!帰っていいよ!」
「良くねぇよ!香山先生はもういない。だからオレが、守ってやんないと…。」『あぁいう先生がいたから、幸輔くんは、笑っていられるんだと思う。』
神山先生の言葉を何度も思い出す。
もう、幸輔の身近な味方は、神山先生、そしてオレしかいない。
優太は必死にかばった。
でも、その光景を不敵な笑みを浮かべて見つめる
担任がいた。

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