携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> コメディ >> となりのヤマダさんち (1)

となりのヤマダさんち (1)

[706]  阿部和義  2009-09-19投稿
 目覚ましが鳴る前に目が覚めた。なにやら外が騒々しい。一体なにごとかと思い、表に出て俺は絶句した。

 となりの山田さん宅は、五十坪ほどの広さの一戸建てなのだが、それがおびただしい数の警官隊に包囲されているのだ。
 さらにその後ろには取材のマスコミ、さらには数え切れない野次馬がひしめき合っている。

 山田邸を見やると、昨日までとはまるで様相を変えていた。
 外の塀の上部には鉄条網が張り巡らされており、玄関部分には家具でバリケードが築かれている。窓という窓は板で目張りされ、まるで砦だ。

「観念したまえ、君たちは包囲されている!」

 拡声器を手に、ドラマでお定まりのフレーズを叫ぶ隊長らしき男。

 一体どうしたというのだ、これはただ事ではない。あの温厚な山田さんが、何かしでかしたのだろうか? まさか……。物騒な事件にでも巻き込まれたのだろうか?

「お隣の方ですか?」

 警官の一人に尋ねられた。

「はい。一体、何が起こっているのですか?」

「話は後です。危険ですから、ぜったいに家から出ないで下さい!」

 強引に家に押し戻された。まったく訳が分からない。


感想

感想はありません。

「 阿部和義 」の携帯小説

コメディの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス