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君からの手紙〜67〜

[386]  YOSI  2009-09-23投稿
「幸子さん、これも私の勝手な想像だけど、こうやって、様々な出会いを私達がして…最後に石田さんに歌ってもらうことも…きっと強い願いなんじゃないかって」
嶋野も続けた。
「夕樹さん…由美は病気がわかってから、この曲を知ってね。亡くなる時に、荒木さんへの思いを手紙に託したんだ。 その思いが、亡くなった奥村さんの思いに届いて、この出会いがあるんじゃないかって」
幸子は、しばらく考えていた。
すると、勇一と幸子を暗闇が囲んだ。
「あれ、どうしたんだ?」
2人は、辺りを見回した。
そこには、懐かしい2人が立っていた
「由美!」「利夫!利夫なの?」
「勇一…ごめんね。長い間。あなたにつらい思いをさせてしまった」
「幸子…すまないな。結果的にお前につらい思いをさせてしまった」
2人は、深く頭を下げた。
「幸子…俺は病気に勝てなかったけど…その分、幸せになって欲しい。そう…『秀さん』に巡り合わせたのも、こうやって、いろいろな出会いも、全て俺の願いだ」
「利夫…ごめんね。私も、この2年ずっと心閉ざしてた。これからは、利夫の分も、明るく生きてくよ」
幸子の心は晴々としていた。
「由美、お前からの手紙読んだよ。あと1通残ってるけど…」
「読んでくれたんだね…その残りの1通は、勇一が未来を伴に歩く人と読んで欲しいな」
と由美は言うと、幸子の方を見た。
「幸子、そろそろ行くよ。名前の通り幸せにな」
「うん…」
「勇一…ありがとう。幸せになってね…」
「ああ…奥村さん、由美をよろしくお願いします」
「はい…」
そう言うと、2人の姿が消えた。
同時に、明るくなった。
そして、店長が切り出した。
「石田君ありがとうな。…それから、中村君、佐野さん、幸せにな。…それから…ここから先の未来は君達次第だな。とゆうことで、解散だ」と言うと、帰っていった。
「ここから先の未来か」と勇一がつぶやいた。
と同時に、幸子、和枝、紀子、石田、そして嶋野は、それぞれの決心を固めていた。

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